さぁ、最後の仕上げだ。
無線機を持ち、耳にイヤホンをつければザワザワとする体育館の音が聞こえる。
「裏切り者」と言われる愚人になろう。それでいい。私はもう戻れない・・・。戻る気もないのだから
『…侑士…ごめんなさいね。』
小さく呟いて、目を閉じる。最後まで私はずっと好き勝手してきたからだからきっとみんなには面倒をかけていたわ。
ごめんなさい。今回のことも、すべて私が悪いの。
氷の女王は、再び築きあげた、その高い孤独な塔の上で、人知れず、涙を流した。
美しい孤高の塔。誰も寄り付けない彼女の城。
風が強く吹き抜けていく。
そのなかで静かにその時をまっていた。
1905
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