05


先日、まさか目が覚めたら武くんの顔がめちゃくちゃ近くにあっていっそ心臓が止まったかと思ったが今日も今日とて私はいきている。

だがしかし、


『っほんっとうに勘弁して!』


リボーンから応接室に行くときいて嫌な予感がしたのだ。
案の定、急いで駆けつけてみれば風紀委員である雲雀恭弥とバトっているのをみてしまってその言葉が出たのが事実。
武くんに振り上げられたトンファーにとっさに腕で防いでしまったのは今の私が武器を持っていないからだ。
ただし、長袖したの腕に鉄を仕込んでいるからそれなりに防御力があるとは思うが、目の前に現れた女子が自分の武器を素手で防いだらさすがに彼は衣良っとするだろう。


「ワォ、君、入ってこなければ見逃してあげたのに。」
『私もできれば混ざりたくなかったかな』


腕を振り払い、距離をとる。ちらりと沢田綱吉をみればまだ気を失っていた、KYか。


「君、1-Aのなんとかエマだっけ?群れるっていうんなら女子でも容赦しないよ」
『群れる?なにいってるんだか、私はただ武くんに怪我させたくないだけだし。群れるつもりなんて毛頭ないね。』


再び振り上げられるトンファーを交わして回し蹴りを繰り出す、それも交わされたが、次に目をつけたのはテーブルにあったいくつかの鉛筆でありそれをとって雲雀に投げつけた。
ものの見事にトンファーに防がれたが別にかまわない。一本ぐらいあたってくれてもいいとおもうが、怪我をされて恨まれるよりかは全然いい。
 

「へぇ、面白いね。」
『私は面白くともなんともないかな』


右、左、と連続で繰り出される打点をかわす。かわすしかできないが今は交わせれば上場だ、


「ん、あれ、」


部屋の端からぼやけた声が聞こえる。
そして「えぇぇぇ!?山本!?獄寺くん!!」と驚きの絶叫。私にも気がつけ沢田綱吉と思ったが、「いつまでも女に守られてんな、ダメツナ」と銃声。

声の方向をみればにっと笑ったリボーンがいて、きっとこの赤ん坊は今まで私がずっと雲雀と接触しないように避けていたのはわかっていてわざといったか。
あいかわらずの策士に腹が立つが、今はそんなこといっていられない。

にっと笑って手に持っていたのは導火線に火がつくまえの丸い典型的な爆弾であり、とにかくリボーンから距離をとって走ったのは武くんのところ。
獄寺は知らないが彼は大会があるんだぞ!と思う。




結局、沢田綱吉の死ぬ気タイムが終了して、そこにリボーンが乱入してこの騒動は爆発と共に終了となった。
武くんに「怪我治療してくれてありがとなー」っていい笑顔もらえただけで雲雀に自らからみに行ってしまったことなんてどうでもよくなった。


190111


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