007
あれから数ヶ月。
枯葉が舞い、雪が降り、そして桜が咲いた。
『じゃあ、いって来ます、おば様。』
「全く、無茶はするんじゃないぞ」
『お気遣い、ありがとうございます。それでは』
神奈川の一角。海を眺める位置に立てられていた神社
そこから降りてくる黒髪の少女。黒髪に、真実を示すトパーズ色の双眼。
けれど隠されたのは海の底の深い蒼。
チィリン
鈴の音に、彼女は振り返る。
『 久しぶり、 兄さん。 』
【うなぁ】
神社の階段を下りきったところで、二又の猫が彼女の足に擦り寄った
それを見て嬉しそうに眼を細めた少女は顔を上げ
『ん〜、半年振りの学校だ〜』
グッと伸びをして歩き出した。
向かうのは神奈川から少し離れた東京の青春学園。
彼女の
本物の戦いはまだ始まったばかり
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