オワリ→終
走って、走った。
抱きかかえられたまま町の中を走っていけば、町の中は火の海になった。
それは、あの人意外にもその変な「物」がいたからで…
それを壊しながら彼は私を抱えて走っていた。
落ち着いた頃、すべてを聞いた。
あれの名称は、「AKUMA」
キリスト教とか、そういうのかと思ったけれど違うって…
大切な人の魂を無理やり起こして、望ませて、生き返らせる.
人の皮をかぶった製造者の殺戮兵器。
この世にしばりつけられた、悲しい悲しい魂なのだと…
それからフロワさんに連れられてきたのは孤児院だった。
最後に、「君は笑ってるほうがいいよ」といって、彼は一度頭を撫でていってしまった。
まぁ、確かにあそこに残していくには現状がひどすぎたんだろうね、
別に、構わないのだけれど…
どうせ私は、もう何も残っているものなんてないんだから…。
『(すべてが、終わり、終わりね、)』
普通の子供と混ざるなんて私にはむりで。
こっそりいつも抜け出して、いつも夜に帰るようにして…。
ただふらふらと森の中を散策したり、いろいろしてるだけだった。
誰かと一緒なんて嫌で、
たまに不思議な夢を見るけど、そんなの関係なくて…
今はとりあえず、ただ、平和に過ごしたかった。
なのに神様はそれすらも許してくれるわけじゃない。
孤児院に入って、少し経ったころ
目の前に現れた「男」がいた
執筆日 201340819