どろりと、明智光秀が構えが鎌には武田信玄の血が付いていた。
それも雨によってゆっくりと堕ちていく。
「余韻に浸る間もなく次の獲物とは…」
一方の明智は、うっとりとしたように言葉をこぼす。
彼にとっては、「快楽」
人の皮をかぶった死神のようなその姿。
刀をいつものように構える
『浅井の時と同じ目。相変わらずあんた、Crazyね』
ぽつりとつぶやいた言葉。
同時に背後からいくつもの馬の蹄の音。
呼んでいた第三の援軍。
それに素早く指示を飛ばすのは小十郎であり、政宗はただじっと明智をにらみ続けていた
『小十郎、遠慮はなし』
「承知。」
誰よりも背中を預けられる大切な腹心だからこそ、信じて刀を構えた。
20160905