『あ、あの、片倉先生、どうし「うるせぇテメェは黙ってそれを食ってろ。」



風魔につれられ部屋に行けば、風魔は何をするまでもなく私をベットに寝かせて、自分は私の勉強机の椅子に座った。
なんだ?と固まっていたが、あぁ、きっと寝ていないんじゃないか、と思ったんだろう。

少し、いや、かなり過保護だが・・・


でも、寝ていないのは本当だった。
一人じゃないからか、ゆるゆると意識が堕ちていって、そして見た夢は、私が三成を売ってすぐの夢。

後悔して、泣いて、泣いて、
どうしようもなくて、私は壊れていた。

何も食べられなかった私のその症状を治したのは片倉殿で、夜そばにいたのは風魔。
まるで、あぁ、今の再現のようだ、と思ったが、実際二人もそのつもりなのかもしれない、


そう思いながら軽い振動で夢の中から起こされ、風魔と共に下に下りれば夕飯と思わしき料理たちがテーブルの上に並べられている。

・・・いや、確かに昼はインスタントだったが・・・



「テメェは考えすぎだ。」

『片倉先生・・』

「もっと気楽に考えろ、」



けれど、言われた言葉に笑った。
そうだよ、な

気軽に、気軽に、か・・・

私はもう家康じゃない。



家康の記憶を持つ、『千代』という女子なんだ。



『片倉殿、風魔。

 一昨日のアレは、私の意志であり、儂の願いだ。』

「千代・・・?」

『三成の人生を狂わせた私の精一杯の償いなんだ。』



もう、全てを話してしまおう。
私が「儂」と一人称を変えたからか、たっていた風魔が私の隣に座る。
少し空気が重くなった気がするが、大丈夫

あの頃に比べれば、全然平気だ。



『ずっと、知っていた、
 皆を・・・儂は嘘つきだ、

 みんなに記憶があるとしって、怖くて記憶が無いフリをしてただけなんだ。』



ぽんぽんっと、私の頭を風魔がなでる

片倉殿は、黙ったままだが、でも息を吐くと苦笑いした。



「そうだな、 テメェがその行動に走った意味はわかった」

『片倉殿・・・』

「俺と風魔は協力をする。
 だが、これだけは覚えておけ」




*-*光の宣告*-*

(皆、お前が記憶が無いと知って、ショックを受けていた)
《え・・・》
(いいか、お前は誰にもうらまれちゃいねぇ、 もう、大丈夫だ)




ねぇ、どういうことなんだ?


執筆日 20130626



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