「優しくしてやるから」 なんていうけど、私にとっては 精市以外の男に抱かれるなんてごめんだ。 「どいてよ・・・」 力が敵わない自分に腹がたって 涙が出てきた。 「泣いたら余計にそそるの分かってんの?」 「触らないで・・っ」 「感じてるくせに」 「なわけないでしょ」 「まずは口黙らせてやらねえとな」 今さっきとは体制が違うから 抵抗しても顔が近くなってしまうのだ 「た、助けてっ、精市・・・」 「幸村はこねーよ」 もう、諦めるしかないのかもしれない コイツが言ってるように 無理やり抱かれたことを彼が知ったら 私は嫌われて捨てられるのだろうか。 「諦めた方が自分のためだ」 そう言われて一瞬力を緩めてしまった。 精市を一瞬でも裏切ったのだ。 「これで満足?」 「キスくらいで足りるかよ」 「あたしはあんたに触れられるのでさえ吐きそうな勢いなんだけど」 そう言った瞬間扉が開く音がした。 ← → back |