卒業式。


テニス部の皆は既に女子に捕まってしまって
お手上げの状態。

予想はできていた。


立海はネクタイがあるから
ネクタイくださいって子も多いんだよね。

私の脳裏に浮かぶのは幸村のネクタイ
とか死んでも本人には言えない。



「・・・暇だ」


一通り友達にはまた高校でね!と
挨拶はしたのだけれども。


暇すぎる。後でまた集まれという
幸村様様からの命令により帰ることもできない。


「あ、みょうじ」

「丸井どうかしたー?」

「お菓子くれィ」

「そんなの持ってない」

「冗談」

「全然おもしろくない冗談だねー」

「てか見てみろ!ほら!」

「わーすごいねー丸井ボタンもネクタイもないねー」

「すげえろ!!」

「うんすごいすごい」

「じゃなくて」

「は?」

「お前まじでいいの?」

「何が」

「幸村だよ」


心臓がどくんと跳ね上がった。


「いいよ」

「気になるクセに」

「放っといて」

「分かりやすい」

「そう?」

「うん」


あーあ、丸井のせいで萎えた。







 
back/bkm

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -