「なまえ」

戻ってきて
さっそく話しかけてきたのは
幸村だった。

「なに」

「暇だしラリーするよ」

「誰が」

「なまえが」

「誰と」

「俺と」

死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ

「え、ドウイウコト・・・?」

「さっさと理解しろよ馬鹿」

「申し訳ございません」

「ラケットは丸井あたりに借りたら?」

「はい・・・」

そしてさっそく丸井に
予備のラケットを借りたのは
いいんだけれども・・・。

「ねえ」

「まだ何かあるの?」

幸村はうんざりしているが
私にはとても重要だ。

「あのさあたし硬式
 あんまりやったことないんだけど」

「大丈夫ボールが違うのとラケットとか
 本当に少しだけ違うだけだからさ」


「いやいやいや変わる変わる」

「やったことはあるだろ?」

「少ししかない」

「大丈夫俺だってそんな本気で
 するわけないじゃないか。」

「本当に?」

「これで本気にするとか
 王者立海の部長としてどうかと思うな」

「なにその余裕」


「とりあえずいくよ」

「お・・おう!」

幸村は言った通り
手加減というよりも
私に合わせてうってくれた。


「あ、なまえ先輩!!」

「お!って幸村くんとラリー?!」

「久しぶりになまえがテニスしちょるのみたぜよ」

「少々腕は鈍っているようだが
 一度はエース候補だっただけあるな」

「ですが、なまえさんは軟式だったはずでしょう?」

「多分みょうじは飲み込みが早いのだろう」

「真田よく知ってるんだな」

とジャッカルが言ったのが
悪かった。

「どうせ倉田にでも言われたんだろう」

「蓮二!」

「いや、冗談で言ったつもりだったんだが・・・」



「幸村ー」

「なんだい?」

「疲れた」

「まだ3分しかたってないよ」

「飽きた」

「は?」

「あ、ラッキー」

幸村が少し気をゆるめた瞬間
ネット際へ走った


「よし!休憩!」

「疲れたとか言ってたくせにダッシュする体力はあったんだね」

「いたいいたいいたい」

「しかもボレー?笑わせるつもり?」

「すいませんでした!!」

「まあいいや・・・見られてたみたいだけどいいの?」

「嘘でしょ」

「ほら」

といって彼が向いた方向には
レギュラーそろってました。
最悪だ。


「なまえ先輩テニスできるんスね!」

「そりゃ元ソフテニだもん」

「みょうじのボレー初心者にしては良かったぜィ」

「なまえは前衛やったしのぉ
 ボレーは出来ても驚かん」

「だが勿体ないな」

「うむ。鍛えれば伸びると思うぞ」

「いやいや鍛える気ないし」

「精市はどう思う?」

「なまえが好きなようにしたらいいんじゃない?」

幸村がそう言えば、
レギュラー全員がこっちをみてきたので
私が何か言わなければいけないんだと思い

「マネージャーはサポートするだけでいいから。うん。」

とだけ言っておいた。
そのあとも皆がうるさかったけど
強く拒否した。

「ブン太よりも動けるんじゃねえのか?」

「なんだよジャッカル」

「確かに丸井くんはなまえさんを見習うべきです。」

「だって俺ダブルスだし・・・」

「フォローぐらいはなあ・・・」

「分かったよ!やればいいんだろ!」

「ブンちゃんの言葉今皆きいたナリ」

「なっ・・・!!」

丸井はパートナーを思いやるということを
少し学んだようです。






 
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