バスに乗ってから一時間


「皆寝てるね」

「そりゃ朝早かったしね」

「幸村は寝なくていいの?」

「うん、俺はもう大丈夫」

あれ珍しく今日は
白いぞ幸村。何があった。

「そっか」

「眠たいんなら寝れば?」

「え」

予想外だった
いつもだったら
俺の肩使うとか
何様のつもり?って
言うと思ってた。


「別に俺もそこまで鬼じゃないよ」

「そ・・そっか」

「うん」

「お、おやすみ」

「おやすみ」




「精市」

「なに?」

「よかったな」

「今日は気分がいいよ」

「そうか」

「蓮二」

「なんだ」

「いいの?」

「ああ」

俺にはさっぱり理解できなかった。
何故好きな女が他の男の肩に
もたれかかっているのに
その男によかったなって言える
蓮二の気持ちが。

「精市と一緒にいるときのなまえが一番好きだ」


「そう?」

「あいつも一緒だと思うぞ」

「だったらいいけど」






 
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