(初恋篇)



汁まで全て飲み込んだら、体の芯がじんわりと暖かく感じた。
おでんも食べ終わって、ジャンプも作者のコメントまで読みつくして(今までギンタマンしか見てなかったけどドラゴンフルーツもなかなかだった)冷えたドアに寄りかかって、ついには目も閉じ始めた。

「あー……」

携帯をパカリと開いて時間を確認したら、もう7時43分。隆ちゃんにメールしておこう。もしかして…あの坂田、誰かと出かけていて…今日はもう帰って来ないとか。
それなら、もう紙袋だけ置いて帰ればいいのに…此処から離れたくなかった。
意地なのか、何なのか分からないけど。でもずっと待っていたら、あの坂田に会って生意気な事言えるのかーって思うと…寒い夜も怖くない。


「寝よ……」


重くなった瞼を閉じながら考えた事は、坂田が早く帰ってきますように…という願い。






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