カイジくんって本当にあんなの食べてるの?毎日ああいうのを食べてるとしたら、体に悪いし舌がおかしいと思う。でもなまえはカイジくんと結婚するんだから、慣れなきゃダメだよね。郷に入らば郷に従え?それにしてもあんなの食べてたらなまえの舌までおかしくなっちゃうから、ちょっとはカイジくんに妥協してもらわないと。



「って言ってもカイジくんをうちに呼ぶわけにいかないしなぁ」



なまえはすっかり忘れてたけど、カイジくんは帝愛のブラックだった。でもお父様はなまえがカイジくんちに行ってるって知っててなんにも言わないんだから、何考えてるかわかんない。そうか!それならそれを逆手に取って、なまえが通い妻になればいいんだ!毎日カイジくんの帰りを待ってさ、お味噌汁と焼き魚のいー匂いがしてさ、うん、最高だよね!



「だからお料理教えて!」

「いや、そうは言われましても…」

「なまえがさ、調理実習で恥かいてもいいわけ?」

「ですがこのような所になまえ様を入れるわけにはいきません」

「じゃあキッチン建て増しでもなんでもいいからなまえが料理できるとこちょーだい!」



せっかくなまえがやる気を出してキッチンに行ったのに、黒服ったらいれてすらくれない。きっとなまえが何年か前にクッキー作ったとき、いろいろ爆発させたから根に持ってるんだな。



「残念ながら、今の時間は鍵がかかってて開きませんよ」

「ぬ、こしゃくな…」

「さぁ、諦めてください」



何回ガチャガチャやっても開かないから、本当に鍵はかかってるみたい。



「鍵は誰がもってるの?」

「私ですが…」

「ちょーだい!ね、お願い!今度はへんなとこ触んないから!」

「そういいながら私の変なとこ触るのやめていただけませんかね」

「やだなぁお尻ぐらいで」

「とにかく、諦めて下さい」

「うんうん」



気づかない気づかない、そんなで黒服勤まると思ってんの?なまえは手を開いて、たった今後ろのポケットから盗った鍵を見せた。



「入れてくれるなら返してあげる」

「それは別の話です」

「合鍵があったってさ、なまえも鍵持ってるんだからね」



黒服の顔がみるみる青くなって、それからはっと気づいたみたいだけどもう遅い。なまえを捕まえようとしたよく鍛えられた太い腕はむなしく空を切って、それを皮切りになまえと黒服の追いかけっこが始まった。











クールなスパイでぶっとばせ

(お待ちください!)

(鍵がほしけりゃなまえを捕まえてごらんなさーい)


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