「勝った!」

「今日は何時間だった」

「2時間半!」

「また腕を上げたようだの」



お嬢様が私と遊ぶと言うのは「4時間以内に利根川が降参するか」ゲームをすると言う意味なのだ。私が勝ったとしても酷い仕打ちを受けることには変わりがないし、負けると精神に大きな痛手を負うのだから、どちらにしても私に利益はないと言えよう。



「と言うわけで、これを外しても…」

「せっかく似合っておるのに」

「あーあ、かわいかったのに」



どの口がそれを言う。むしろ笑いを堪えつつなおそれを言うか。とりあえず勝負はついたのだから、外すことに問題はないのだ。そしてここがポイントだが、どちらが勝とうが負けようが特に何があるわけではない。つまり両者の意地と意地の張り合い、非常に原始的な勝負である。



「では次は…」

「やっぱり今日もやるの?」

「当然」

「手加減なしなんだもんなぁ」

「本物の勝負に手加減などありませんぞ」



意地の勝負が終わった後は「本物の勝負」の練習だ。当然、手加減などしない。実戦と違う点と言えば、何かを賭けたりはしない点のみ。その相手は、私や黒服、言わば博打の英才教育。その甲斐あってかなかなかいい手を打ってくる。

その成長を見られるのだ、それでまぁたまにはこうしてお嬢様と遊ぶのも悪くはない、と思ってしまうあたりもう蟻地獄にはまってしまっているのに違いない。








地獄のハイウェイ

(ちなみに今日は何のゲーム?)

(まずは前回のEカードのおさらいでしょう)

(うえー)
















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だが、続かない…!利根川編終了。
わたしにEカードの話なんて書けるわけがないですよね←
いじめっぱなしじゃかわいそうだからと、きっとギャンブルの英才教育受けてるよねってお話。


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