セクハラか…。嫌な記憶が蘇ってくる。


「あだ名、どうしたんですか、ぼーっとして」

『…あっ、ごめんごめん!』


ササヤンが異変を感じたみたいだった。
そうしてると、水谷さんが先生に呼ばれ教室を出て行った。


『「あ!」』

「?どうしたんですか、仲良く声揃えて」

『水谷さん出て行ったよ』


手段は尾行か、待つか。


「出てくるのを待ちましょう!」

「職員室前だから尾行とほぼ同じだけどね」


ササヤンもなぜかついてきた。
まあいいけど。


『うー、夏目さん可愛い。いい匂い〜』

「あだ名もですよ〜」

「なにその会話」


変態みたいな会話だもんね。


「あ、来ましたよ!」


夏目さんの一言でみんな黙る。
水谷さんがプリントと本を持って登場。


『みーずたーにさんっ』

「……何」

「ま、待ってたんです!」

「今忙しいの」


呆れたように水谷さんは言う。


『私、苗字名前。一緒に行っていい?』

「わわわわたし、夏目あさ子です!」

「オレ佐々原。ササヤンでいーよ」


水谷さん…、シズクは、ほんとに勉強しか興味ないらしい。


「勝手にすれば」


一応認めてくれました。


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