歩いてると、草むらから音が。


『人』

「「「え?」」」


3人が後ろを振り向くとハル君が。


「きゃ!?」


シズクがタックルされていた。


『押し倒されてるよ…』

「…てめえら学校の回しもんか」


ハルくんがシズクや私達をケモノのような目で睨み付けている。


「「「は?」」」

『……』

「とぼけんなよ!」


ハル君の言葉に同じ反応を見せる3人。


「い痛い痛い!プリント届けに来ただけだよ」

『休んでたから』

「…プリント?」


ハル君はシズクから体を離した。


「…嘘じゃねーだろうな」

『ん、こんな事で嘘は付かないから』


シズクはぶんぶんと首を振る。


「ふん。てっきりまた、あの女教師みたいに「学校来い」
とか言うのかと思った。プリントか……おい」

「キャ!」


シズクは逃げようとしていたようで。


「おまえら名前は」

「み、水谷雫です」

『苗字名前。呼び方は自由で、ハル君』

「な、夏目あさ子です!」

「オレ、佐々原。ササヤンでいーよ」

「ふーん、そ、そうか」


なぜかハル君はテレテレしている。


「こ、これってあれだよな。風邪とかで休んだ奴に
友達がプリント届けてくれる……ってやつ」


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