6 歩いてると、草むらから音が。 『人』 「「「え?」」」 3人が後ろを振り向くとハル君が。 「きゃ!?」 シズクがタックルされていた。 『押し倒されてるよ…』 「…てめえら学校の回しもんか」 ハルくんがシズクや私達をケモノのような目で睨み付けている。 「「「は?」」」 『……』 「とぼけんなよ!」 ハル君の言葉に同じ反応を見せる3人。 「い痛い痛い!プリント届けに来ただけだよ」 『休んでたから』 「…プリント?」 ハル君はシズクから体を離した。 「…嘘じゃねーだろうな」 『ん、こんな事で嘘は付かないから』 シズクはぶんぶんと首を振る。 「ふん。てっきりまた、あの女教師みたいに「学校来い」 とか言うのかと思った。プリントか……おい」 「キャ!」 シズクは逃げようとしていたようで。 「おまえら名前は」 「み、水谷雫です」 『苗字名前。呼び方は自由で、ハル君』 「な、夏目あさ子です!」 「オレ、佐々原。ササヤンでいーよ」 「ふーん、そ、そうか」 なぜかハル君はテレテレしている。 「こ、これってあれだよな。風邪とかで休んだ奴に 友達がプリント届けてくれる……ってやつ」 [ top ] |