いきなりですが
∴かるぱっちょ様 キリリク10500





ふぁ、とあくびしながら
リュックを背負って久しぶりに廊下を渡る。

自覚はないけど異常らしい13組の私は
勉強キライだから普段は授業出てないよ!
だからかな、ちょっと目線が痛いです。


『ハイハイえっと…あ、そこの君ー!
 って、逃げないでよ!じゃ、君!』

「なんなんだよ!」

『あらあら善吉くん、ぼっち?ぼっちでちゅか!』

「ちげーよ!!」


それはなんと人吉善吉くん(変な名前だよね)。
丁寧にツッコミまで入れて反応してくれた。

てかなんでひとり?
あの騒がs…ゲフンゲフン、にぎやかな人たちは?


「カッ、今からめだかちゃんの所に行くんだよ!」

『うわなに善吉くんエスパー?』

「声に出てるぜ。…てかなまえ無駄に情報詳しいな」

『学校には来てるんだよ!』

「ああ、宗像先輩が呼んでたぜ…ってあれ?」


‘先輩がよ’まで聞いて走った。


『宗像くーん!宗像形くん、迷子センターま…ぎゃ!』

「うざい。だから殺す」

『キャラ!キャラ崩壊しちゃってるよ!』

「…避けるなんてそういえばなまえ異常だったね」

『いきなり日本刀は危ないって!』


死にそうだった。
まあこの人は殺すことは趣味ではなく日常で、
しいて言えば義務みたいなもんだからね。

かっこよく言ってみた。


『で、なんで呼んだの?』

「いや、暇だったから」

『そんな理由かいっ!今日の殺す理由は?』


はいなんか多いので12個くらい飛ばします。


「…す。なまえが好きだから殺す。…」

『は!?』

「うるさい」

『ごめんごめん…ってさっき私が好きって…』

「ああ、言ったよ」


なななな!
こいつ、認め…!?

少し微笑む彼に真っ赤になる。
いや顔に出ないからなってないだろうけど。


「なまえ、付き合ってください、の方がよかった?」

『…こここ、こちらこそ』

「え?」

『宗像くんが大好きだよ!』


さりげなく顔を背けた彼の顔が、
少し赤かったのは私だけの秘密ってことで。


いきなりですが
(ちょ、殺さないで!)
(校内放送で付き合ったとか大声で流さないで)
(だって…う、嬉しすぎて)
(……)






あとがき
初宗像くんです。
ご期待に添えてますでしょうか…。
口調がだれおま状態だぜ。


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