14 『よしっ!できた!』 プリ慣れしてるっぽいマーボ君との ラクガキはすぐ終わって。 「遅ぇ〜」 『この間に……』 スマホでバーコードを読み取る。 メール送信もしたけど3枚もらえる方がいいよね! なんたってマーボ君との大切なプリ。 『ん、出てきた?』 「まだ〜」 『遅いね〜、手』 え?と戸惑うマーボ君に、私はにっこり手を差し出す。 マーボ君って意外に鈍いんだね。 「名前ちゃん、それ……あ、出てきた」 『わー、マーボ君可愛い』 また顔を赤くするマーボ君に、 いつもの仕返しだ、と心の中で微笑む。 「行こーぜ」 めずらしく真剣に手を引っ張っていくマーボくん。 ドキリとしてしまうのは気のせい、だろう。 [ top ] |