メリークリスマス!
『ふぁあ…』

「ナマエ!朝よ!」

『ああ、リリー、おはよう…』


眠い目を擦りながらあたりを見回すと、
プレゼントの山があった。

その中の真ん中あたりにごそごそと
手を突っ込んでラッピングされた箱を
引っ張り出すと、母から。


「あら、ナマエのお母さん素敵ね」

『…かわいい…!』


かわいいドレスに喜ぶ。
この調子で次々見ていると、最後の箱になった。


『お…ってことは』

「愛しの彼氏からね、ふふふ」

『愛しの彼氏!?気持ち悪い!』


箱を開けると一枚の紙切れ。


『談話室で…ってなにそれ!?』

「あら、ロマンチックじゃない」


急いで身支度をして談話室まで走る。

すると、そこにはいつも通りの顔をした
仕掛人が…もちろんジェームズも。


『ジェームズ!』

「やあ、愛しのナマエ!積極的だ…」

『なんなのこの紙切れ』


紙をジェームズに見せると、ジェームズは笑った。


『ロマンチックだと思わないかい?』

「ナルシストだからこそ思いつくのか…」

『君もじゃないか』


確かに私もプレゼントは談話室で渡そうと思っていた。
でもこんな紙入れてない!


『って、そんなことより…』

「分かってるよ…これ」


微笑んで、ジェームズは杖を一振りした。



(…バラとか、クサい)
(とかいいながら喜んでるんだろう?)
(うるさい!)





あとがき
ジェームズだから許される

(20141225)