知ってるよ、好きだから
∴捏造設定(リーマス→リリー)



『なに?』

「実は僕、リリーと付き合うことになったんだ」

「隠しててごめんなさい」

「「えええ!?」」

『へー』

「ふーん」


いきなりのリリーとジェームズの発表。
ピーターとシリウスは驚くけど、私とリーマスはいたって冷静な態度。

だってさ。


「なんで驚かないんだよ!」

「ぼ、僕すごくびっくりした…!」

「シリウスは馬鹿だからね」

『あははー』


でもリーマスの横顔が切なげなのに気付く。
リリーは、幸せ者だよね。

セブもジェームズも、みんなリリーが大好き。
…そして、リーマスも。
彼女は愛されてる、って思う。


『おめでと!良かったじゃんジェームズ』

「絶対くっつかないと思ってたけどなー!」

「ふ、二人ともおめでとう!」

「カップル誕生だね」


みんなそれぞれに祝う。


「みんなありがとう、嬉しいわ!」

「ありがとう!でもひどいなー、意外だなんて。僕は運命だと思ってt「調子に乗らないで」」

『あはは、いきなり喧嘩してるじゃん。』

「これは愛のムチさ☆」


ふざけるジェームズにみんなで笑う。

驚きながらもみんな嬉しいんだよね。
やっぱり二人の幸せは。


「リーマス、大丈夫か?」

「満月は近くないわよね…?」

『…大丈夫?』

「全然大丈夫だよ」


私は本当の理由を知っているから。

リーマスの顔色がまだ優れないのも気づく。
そして満月とは関係ないことも。


「で、二人はなんで驚かなかったんだい?」

『なにを?』

「わたしたちが付き合うことよ」


なるべく明るく二人は顔をつくる。


知ってるよ、好きだから
(ずっと好きだった)
(狼人間の僕なんかと接してくれた君が、)
(泣きそうな私を支えてくれた君が、)




 しおり