[優]
「え?今なんて?」
『だからー、写真集出させてもらうことになった!』
「やだ!絶対いや!」
『そんなこと言われても…もう決まったし。』
写真集って絶対水着になるんじゃん。
理佐の水着姿をみんなに見られるなんて…
しかも、今までのメンバーの見てきたけど、結構攻めたカットもあった…
「やだ!やっぱりやだ!」
『優は応援してくれないの…?』
「…ずるい!そんな言い方されたらこっちが悪いみたいじゃん!」
『みんなおめでとうって言ってくれたよ?』
「だって…」
『ダイエットしなきゃなー。』
そう言ってどっか行ってしまった理佐。
応援したいけど、嫌なもんは嫌だ。
その日の夜お風呂に入って寝ようとした時、理佐から連絡が入った。
「おじゃましまーす。」
『適当に座って。』
「急に何ー?」
『写真集の事だけど…』
「ダイエット無理しないようね。これだけはお願い。」
ただでさえ最近痩せてきたなと感じていた理佐の体。
今更何を言っても理佐が写真集を発売する事は変わらない。
なら応援するしかないんだ。
少し話して理佐が明日早いから寝る事に。
朝がバラバラでなおかつ、早い時はお泊りしないのに呼ばれるなんて今日は珍しい。
『実は…明日から撮影なんだ。』
「明日!?だからか!最近痩せたよね?」
『撮影前に優とお泊りしておこうと思って。』
「どれくらい行くの?」
『6日間使って行ってくるよ』
「6日間も会えないの!無理!やっぱやだ!行かないで!」
いきなり明日からいないって言われてしかも6日間も!
耐えられない。
最近2日に1回は理佐の部屋でお泊りしてたし…
ご飯がチキンと野菜ばっかりだったのも写真集の為の体作りだったんだ…
『ねえ。』
「ん?」
『私がいない間に誰にもなついちゃダメだよ?』
「うん!」
『特にねる。ご飯で釣られちゃダメだよ?』
「うん!」
『よしよし。毎日写真送るね。』
頭を撫でてくれる理佐に抱きつく。
最近、こうしてよく撫でてくれる。
私も単純だからそんな理佐にすぐ寄っていく。
尻尾があったら嬉しそうに揺らしてるんだろうなあ?
翌朝、かなり早く起きたであろう理佐に起こされ玄関まで見送りをする。
『戸締りよろしくね。鍵は帰ってくるまで持ってて。』
「いってらっしゃい。」
『いってきまーす。』
大きな荷物を持って出て行った理佐を見送りもう一度ベッドへ行き、眠りについた。