[ねる]


『愛佳離れろー!』

愛佳『いいじゃん、写真撮ろうよー。』

美愉『ほら、ニーってして!』

『ひゃなしひぇー!』


後ろから愛佳に抱きつかれ、ほっぺをもんちゃんに持ち上げられて遊ばれている優。
写真を撮ろうとしている2人にとにかく抵抗し続けている。


理佐『ねるはさ、優のどこが好きなのー?』

「え?」

理佐『だって、あんなにツンツンされると冷めてこない?』

「んー、みんなから見たらそうかもねー?」

理佐『ねるにはどう見えてるの?』

「2人の時は全然違うからなあ。」

理佐『えー!あれが?どう変わるの?』

「ふふっ 秘密ー。」


レッスンが終わって家に帰り、急いで優の家に向かう。
ピンポーンと鳴らすとすぐに出てきてくれた。


「ちゃんと確認したー?」

『したした。』

「絶対嘘でしょ。」


ソファに座るとすぐに膝に頭を乗せてきて寝っ転がる優。
1回この優をみんなに見せたいけど、楽屋じゃ絶対ありえない。
まず優から寄って来ることがないからなぁ。


『ねーるー。』

「ん?」

『すきー。』

「ふふっ 知っとるよ?」

『明日からドラマの撮影だよね?』

「寂しい?」

『そりゃあねー。』

「他のメンバーに甘えんとってよ?」


お腹に顔を埋めながらねるしか無理だよと嘆く優がなんとも可愛くてたまらない。
こんな姿誰にも見せて欲しくない。
次の日からドラマの撮影が始まり、撮影現場と欅の仕事をバタバタと往復する日々が続いた。
そして今日は久しぶりにみんなに会う。
いつもみたいに楽屋に入るといつも通り愛佳達に遊ばれている優がいた。


『んー、愛佳近い。』

愛佳『写真撮るんだからしょうがないでしょ!フレームアウトしちゃう!』

『だにと2人で撮りなよー。』

織田『あ!美愉も一緒に写真撮ろ!』

『理佐も。』


優の膝の上に乗る美愉。
すると美愉に抱きついて肩に顔を乗せて写真を撮り始めた。
あの美愉でさえ耐えきれず、ニコニコと笑いながら撮っている様子を横目で見てモヤモヤと複雑な気持ちになる。


理佐『もんちゃん変わってー!』

『もう撮らない。』

愛佳『あっ!逃げるな!』

『ねるー!』

「ん?」

『会いたかったー!』

理佐『え?』

織田『えー!何!そんな事言うの?可愛いー!』

愛佳『これが噂のねるにしか見せないデレ?』


みんなの前で抱きついてくるなんて初めてだったから、きっと優以外の全員が驚いてる。
でもみんなニヤニヤと笑っている。


「みんな見とるよ?」

『もう少しこのまま。』

「しょうがないなあ。」

織田『優が自分から行くなんて…』

理佐『いつもこんな感じなの?』

「んー、だいたい?可愛いでしょ。」

愛佳『ねえ、優こっちにもおいでー!」

『やーだー!』


みんなの所には行こうとしない優を見て少し安心しつつふとこんな事を思う。
甘えん坊の姿はねるの前だけであってほしいと。







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