[優]



今日は午後オフ。
暇だしみんなで集まろうと話になりその場にいた愛佳、理佐、おだなな、ねる、私の5人でねるの部屋に集まる事になった。
部屋に帰ってシャワーを浴びて約束の時間よりもだいぶ早くねるの部屋に向かう。

ピンポーン


『え、早くない?』

「部屋にいると寝そうだったから。」

『なるほど。どうぞ〜。』

「おじゃましまーす。」

『今からお風呂入ってくるけん、適当にくつろいでて〜。』

「はーい。」


ねるの部屋はいつ来ても綺麗だなあ。
テーブルに置いてある理佐と西野さんが表紙の雑誌をパラパラとめくる。
だめだ。
結局眠い。
眠気と戦おうと立ち上がり、フラフラとねるの部屋を徘徊する。
ベッドの横にある棚の上にはみんなで撮った集合写真や、地元の友達の写真とかたくさん飾ってある。
2人で撮った写真も飾ってあって口元が緩むのがわかった。
眠気に負け腰掛けていたベッドに寝転ぶ。
カーテンが閉まってるからいい感じの暗さとねるの匂いに包まれた安心感で目を閉じ意識を放した。


『寝てるし。』


うっすら聞こえた声。
起きなきゃと思った瞬間パシャっとカメラの音。


「こら。盗撮。」

『あ、起きちゃった。』

「結構寝てた?」

『30分くらいかな?そろそろみんな来ると思うよ?』

「みんな来たら起こして。」

『また寝るの?だめー。』


そう言いながらもベッドに一緒に寝転ぶねる。
あんまりにも笑顔だから愛おしくなって抱きついてねるの首元に顔をうずめる。


「いい匂いする。」

『お風呂入ったばっかだからね〜。』

「やっぱ寝ていい?」

『ちゅーしてくれたらいいよ?』


ほっぺを指差して可愛くいたずらっぽく笑うねる。
ねるはずるい。
またこうやって私の心を奪っていく。
いつもなら絶対しない。
だからねるは余裕そうに笑ってるんだ。
だからたまには…
少し上を向いてねるの唇を一瞬だけ塞ぐ。
本当にされると思っていなかったのかびっくりしているねるを見て笑ってしまった。


「おやすみ。」

『…バカ。』


自分から言ったくせに恥ずかしくなったのか、背中を向けてしまったねるを後ろから抱きしめるようにお腹に手を回し、ねると手を重ねる。


「ねるがしたら寝ていいって言ったんじゃん。」

『いつもしないから、本当にすると思わないじゃん。しかも口。』

「ははっ ごめんごめん。」

『なんかもう…チャラい。』

「え?」

『行動とかチャラすぎる。』

「ねえねえ、なんでそっち向いちゃうの〜」

『なんとなく。』

「ねーるーちゃーん!こっち向いてよー!」

『… 。」

「お願い。はーやーく!」


しぶしぶ向き直り笑ってるけど下を向いてて目を全く合わそうとしない。
え、何。
めっちゃ照れてんじゃん。
無理、可愛い。


「こっち見てよ。」

『無理。』

「ねる。今から大切な事言うから。少しだけ。」


やっと見てくれた。
ジッと目をあわす。
ねるはなんとなく言われる事を分かっているのだろう。
照れてニヤっとするもんだからこっちまでニヤけてしまいそうになる。


「好き。」

『本当に?みんなに言ってない?』

「うん。言ったことない。」

『誰よりも好き?』

「誰よりも大好きだよ。」

『ふふっ ねるも大好き。』

「付き合ってください。」

『お願いします。』



ねるの返事を聞いて抱きしめる。
あー、やっと言えた。
お互いの気持ちにはうすうす気づいていたけど、どっちつかずの関係になっていた。
メンバー以上恋人未満って言葉がぴったりくるだろう。


「じゃあ寝るね。」


そう言ってまた私は目を閉じた。







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