[愛佳]




今日もある人を目で追いかける。

その人は私のところには来ない。

ある日を境にねるのところにしかいかなくなった年少組の甘えん坊。

もっと早くねるみたいに言えば私のところだけに来てくれたのかな?

珍しく一人で携帯をいじっている姿をみかけて声をかける。




「ねぇ優。」



『んー?』



「ねるのこと好き?」



『好きだよ?』



「じゃあ、私は?」



『好きー!』



「ねるよりも?」



『愛佳それずるい。』




少し意地悪な質問を問いかけたけど、はっきりと答えてはくれなくて。




「なんで最近ねるのとこばっかいくの。」




この発言にびっくりしたのか携帯をいじるのをやめてこっちを見る優。




『なに急に。愛佳甘えたい日?』



「違う。いきなり来ないなんて…いじゃん。」



『ごめん、最後の方聞き取れなかった。もう一回言って?』




そう言いながらさりげなく私の膝に乗り口元に耳を近づける優。

素直にもう一度寂しいと言うのが恥ずかしくなって、耳にフーッと息をかけるとやめてーと笑いながら抱きついてくる。

もう…

可愛い…

これだよこれ。




『もしかして愛佳寂しかったのー?』



「違うし。」



『今日愛佳の部屋泊まりに行っていい?』



「しょーがないなぁ。」



『やったー!一緒に寝ようね!』




やっといつもの甘えん坊の優に戻った。

久しぶりのお泊り。

部屋片付けしてないけどまあいいよね。










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