恋連鎖 | ナノ




「何叫んでんだコノヤロー。頭に響くから、二日酔いなんだよっ
とりあえず席つけー」




生ぬるい声が静まり返った教室に響いた。
5分くらい経ってようやく言われた通り全員が席につく。いつの間にかチャイムは鳴っていたらしく、朝のHRが始まった。


「起立。礼。着席」


なんて一連の動作。あれ、よく考えたら初めてじゃない?



「今日休んでるやつは手ェ挙げろー」
「先生、だからそれは無茶ですから」

「神楽一人な」

「何で分かるんですか!」



新八の怒涛の突っ込みに対して面倒臭そうにあしらう銀八。


「あーもう志村弟うるさいってば。
まぁな、どんな事情があったか知らんがこれからは静かに授業に臨むよーにっ」


そう一言言い終えれば「あとは特にねぇから自由にしていいぞ」と言って、朝のHRは呆気なく終わった。

というか、大体はこんな感じで終わる。


ぶっちゃけそんな事はどうでもよく、結自身は銀八に対する恋心と決闘している所であった。
終わったと思えば、どこに行くあてもなく席を立ち上がる。



「結どこに行くんでィ」

さりげなく肩に腕を回す総悟。
結は「みんなのいる前でそういうのは止めようか…」と静かにキレて、その腕を下ろす。
総悟はチェッと舌打ちをするとしぶしぶ腕を頭の上に回した。



「喉乾いたから水飲みに行こうって思ってたところ」

「じゃ俺もついていかせてもらいまさァ」




―――よく付いてくるな…



別に嫌というわけじゃないから嬉しいけれども。
なんていうか…うん、これぞ大親友って感じだけれども。

やっぱり銀八先生が見ているような所でベタベタしてもらうのも何だか微妙な気分になるし、そうでなくともちょっとだけ微妙な感じに…
あぁぁぁよくわかんないっ!!


とりあえず、普通に接してほしいのである。


あれ、これってちょっと我儘かな…?







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