あとがき


「Marutadai wa ude wo agenai」

これはわたしの見た夢に出てきた、というか寝ぼけてるときに聞こえたセリフで、クライマックスに菊池という教師に言わせたシチュエーションでもありました。
やけに頭に残り、「これで話を書きたい!」と思ったのです。そのワードから着想を得て無理矢理こねくり回したのが今回のラブストーリー、『丸太朶衣は腕を上げない』です。自分のなかではラブストーリーです。

顔も名前もよく知らない、でも存在は確かに知っていた相手との恋。死んでしまったせいで永遠に叶わないけれど、きちんと出会っていれば実ったかもしれない。
そんな二人のお話でした。
思ったより雰囲気小説に仕上がった感は否めません。
でも、話しかけるのも振り向くのも見つめるのも手を伸ばすのも、好きなひとが相手だと途端にできなくなりますよね。そういうことです。恋愛って不思議で怖いです。

ここまでお付き合いありがとうございました!
両手を挙げて喜んでおります!


(2015/05/15)


◎ Fin.


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