アイチ黒いです。
僕は知ってるんだ。
どうすれば君が僕の方を向いてくれるのか。
どうすれば君が僕に夢中になってくれるのか。
どうすれば君が僕から離れられなくなるのか。
｢櫂くん…｣
｢……ん｣
僕が櫂くんの名前を呼んで、下から櫂くんを見上げたら。
それは櫂くんが欲しいという合図。
僕と櫂くんにしかわからない秘密の合い言葉。
僕のことが大好きで仕方ない。可愛いくて綺麗な櫂くん。僕に答えようと一生懸命。
｢…アイ、チ｣
普段の櫂くんからは想像できないくらい可愛い顔。
白い肌が少し赤く染まって、いつもは鋭い目もちょっぴり潤んですっごく綺麗。
｢可愛いよ、櫂くん。｣
最後にチュッと音をたててキスしてあげると櫂くんは恥ずかしそうに僕から目を逸らす。
｢…ッ｣
｢えへへ…ホント、可愛いよ｣
櫂くんの前でしか見せないカッコいい僕。
櫂くんはこの僕が一番好きだよね？
だって櫂くんのこと一番愛してるし、気持ち良くしてあげられるもんね？
｢……櫂くん｣
｢な、んだよ｣
そんなもの欲しそうな顔しないでよ。
｢食べちゃうぞー｣
｢ば、ばーか｣
僕は知ってるんだ。
どうすれば君が僕の方を向いてくれるのか。
どうすれば君が僕に夢中になってくれるのか。
どうすれば君が僕から離れられなくなるのか。
僕はいつだって
君好みを演じられるよ。