「鬼っ道さん」
廊下ではためく真っ赤なマントを掴むと困った様に笑う貴方が愛おしかった。
「どうした佐久間」
「えへへ鬼道さん見かけたからつい」
ゴーグルで目は見えないけど鬼道さんは優しく笑った。
あぁ!なんて幸せなんだろう!
「鬼道さん」
俺は鬼道さんの手を握った。
「俺、今すっごい幸せです」
「どうしてだ?」
「だってだって鬼道さんが笑ってるからです!大好きです鬼道さん!」
思わずマントごとギュッと抱きしめた。
パキリと音がした。





夢でも会いたくて
100926