赤い手紙 1


「キャーーー!!!」

「名前?!どうした?!」



昼。
1人池袋ツアーとやらで出かけた名前が帰って来た。
部屋に入る前に郵便受けを覗くのが名前の癖らしい。
いつも出かけたら覗いてる。どんな時でも。例えその直前に覗いていたとしても除いている。
なので今回も郵便受けを覗いたのだろう。
何だ、爬虫類でも入ってたのか?



「見てください静雄さん!私にお手紙が!!」



手紙かよ!
何でそんなのに悲鳴上げる必要があるんだ。
あ、でも名前、こっちに知り合い少ないしな…。
この間、門田とか紹介したりした時も悲鳴上げてたなそう言えば…。



「まあ…とりあえず入れよ」

「はい!そうしときます」



テーブルに座って手紙と睨めっこしてる名前を見るとその手紙は封筒も便箋も赤だった。
ついでに封筒に封をしていたシールも赤。
何か不気味だと思いつつも真剣な表情で手紙を読んでいる名前。
そして唐突に音読しだした。



「"苗字名前 様

この手紙はあなたに不幸をもたらす可能性のある手紙です。
この手紙を今から24時間以内に8人の人間に渡して下さい。
それができなかった場合、今から25時間後に小学生によってあなたの頭髪にガムをくっつけられます。
それでもこの手紙を8人の人間に渡さなかった場合は以下の通りです。

今から30時間後……ドブに嵌った足が抜けなくなります。
40時間後……何者かによって財布を盗まれます。
55時間後……街の不良カップルのケンカに巻き込まれ誘拐されます。
70時間後……ご想像にお任せします…。(とりあえず大変なことになります)

不幸の手紙管理局"………。
静雄さんどうしましょう私、財布を失ったら全財産消えるんですが!!」

「それより誘拐とかご想像にお任せしますとか危ないだろ!どうすんだ!」



不幸の手紙って大体は嘘っぱちだけどもしかしたらこれ、本物かもしんねえじゃねえか!



「私8人も知り合いいませんよ!」

「24時間以内だろ?とりあえずどうにか助かる方法をだな…」

「誰かに渡すんですか?!嫌です、私の知り合い皆さんいい人過ぎてこんな不幸の手紙なんて渡せませんよー!!」

「だから別の方法考えてんだろうが!……そうだ、とりあえず臨也と新羅には渡そう。アイツらになら別に渡しても平気だろ、しぶといし」

「嫌です!」

「何でだ!!」

「だって、臨也さんはともかく新羅さんにはセルティさんが!!」

「ああ、忘れてた。んじゃとりあえず臨也に…」



この会話を夜まで続けて2人で騒ぎ過ぎて疲れたためにとりあえず夕飯を食うことにした。


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