繋がらない 3


私は非常に絶望していた。
なんでかって、それは当然、家がない!ってことでですよ。

ここには白い10階建ての結構オシャレなマンションが建ってたはずなのに。
なぜ、どうしてアパートに。
2時間の間に一体何があった。

私が道を間違えた可能性もあるので近くの電信柱で住所の確認。
住所は合っていた。
なら一体どうなってるんだ!家がないなんて!2時間で潰れてアパート建ちましたなんてこと許されないよ!?


携帯が鳴った。
そうだ!いざとなったら知り合いの家に泊めてもらおう!ナイス、私。
そう思いながら電話に出ると母さんからだった。



『名前、あんたいつになったら帰って来るのよ』

「そんなこと言われても…ちゃんと2時間くらい前に池袋出たんだけど何でかまた池袋に着いちゃってさ〜」

『何バカなこと言ってるの。来るって言ってからもう1日経ってるじゃない』

「え、母さんこそ何言ってるの?私が最後に電話したの3時間前でしょ」

『わけの分からないこと言ってないで、帰って来るの?来ないの?』

「いや帰るつもりだけどさ」

『そう、じゃあまた来る時にでも連絡しなさいね。じゃ』

「え、ちょっま!じゃじゃなくて…」



問答無用で切られた電話。
しかたないので友達に電話をかけることに。
けど繋がらない、誰にも繋がらない。
もう一度実家に電話をかける。『この電話は、現在使われておりません』…うっそぉ!!


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