「なに笑ってんのよ」


「いっ……!?
ぃだだだだだっ!!
なにふんのよ、ふりほ<柳宿>!!」



左右に伸びる私の頬。



痛みのあまり、まなじりにじわりと涙が浮かぶ。



柳宿、自分が馬鹿力だってこと忘れてない!?



「笑ったあんたが悪い」


「だからってっ……。
つねることないじゃんかっ!」



つねられた頬を擦る。



絶対、赤くなってる!!



そんなことを思っていると、擦る私の手を柳宿の手が捕らえた。



唐突のことに、私は柳宿の顔を伺うように見上げる。



「柳宿……?」



彼の表情が読めない。



「そんなに、痛かった……?」


「え───」



ちゅっと軽くリップ音を立てて、私の頬に柳宿の唇が触れた。



「……お返し」



ベッと、恰<アタカ>も悪戯が成功したみたいに、勝ち誇った表情をして笑う彼。



それに対し、悪戯された悔しい気持ちに反して、私の頬はどんどん熱に侵される。



「柳宿の意地悪……」



恥ずかしくて悪態しか吐けない私を見て、柳宿は更にその笑みを深くする。



「意地悪で結構よ。
あんたが、あたしがどれだけ名前のことを好きでいるのか、分かってくれるならね」



──ああ、彼は本当に意地悪だ。



「私だって、柳宿のこと好きだもん……」



私の気持ち、知っているくせに。



遠回しに、聞き出すんだ。



「そう。良かったわ」



彼が満足そうに言って、熱を持った唇同士が静かに重なる。



触れたところから、更に熱を帯びていく。



そして今日も、私は彼に敵わないと思い知る。










ヒラリ-用、相互夢小説第一弾でした。


気に入って頂けると嬉しいです(-ω-)


要望の【甘い】感じに上手くなってくれない……。


裏アリスの力量はこの程度ですゎ(・ω・`)スマヌ


手直しはいつでも受け付けているので、遠慮せず申し付けてくださいね-(^o^)/





back


 | -