不死の怪物の巻
スピードワゴンの言葉もむなしく、警部の頭が吹き飛んだ。マリアの頬に飛び散った血がつく。
「UREEYYY」
気付くとマリアは、誰かに優しく抱き寄せられていた。
「…マリア…、」
「マリア!!!」
『…お兄様…?』
「ああ。」
『…生きて…、…生きているの…?』
「ディオ、マリアを放せッ!」
『お兄様…、よか…、』
マリアはディオが生きていた事実に安堵し、気を失ってしまった。ジョナサンの頬を汗が伝う。ディオはマリアを優しく抱き上げると、その頬にはねた警部の血と、切れた指から流れるマリアの血を舐めとった。
「ディオ!マリアに何をする気だッ!」
「…マリアには何もしない…。」
ディオはマリアの頬を撫で、綺麗な絨毯の上に寝かせた。ディオがジョナサンに振り返る。
「なにしてるッ!もたつくんじゃあねえ、早く狙撃しろッ!きっと急所をはずしたにちがいねえ!」
「ディオ!止まれッ!」
「襲って来るぞ!」
「ディオ!!」
ジョナサンがディオに銃を突きつける。しかしディオは恐れる様子もなくジョナサンに近付く。
「危険だ!ジョジョーーー、早く撃て!!早く撃つんだーーッ!!」
銃弾がディオの額を撃ち抜いた。
「ジョ…、ジョジョ、」
「なんてことだ、」
「ジョジョ!おれはこんなにッ!こんなにすばらしい力を手にいれたぞ!石仮面からッ!!おまえの父親の血からッ!!」
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眠り姫