恋人

「おらあーーッ!!」

承太郎のスタープラチナが何かを掴んだ。とたん、ダンの体中の骨が音を上げながら折れていく。

「ぎにィやああ〜!!」
「こんなことたくらんでるんだろーと思ったぜ。」

スタープラチナの指は、ダンの恋人を摘まんでいた。

「み…、見てくださいッ!今ので腕と脚が折れましたッ!もう再起不能ですッ、動けません!!」
「そうだな…、てめーから受けた今までのつけは…、その腕と脚とでつぐない支払ったことにしてやるが…、もう決しておれたちの前にあらわれたりしないと誓うな。」
「誓います!!誓います!!獄門島へでも行きます、血の果てへ行ってもう二度ともどって来ません…、」
「うそはいわねーな、今度出会ったら、千発そのつらへたたきこむぜ。」
「いいません、決してうそはいいません、」
「消えな。」

承太郎はダンに背を向けた。

「承太郎〜〜、ぐはははははーっ、バカめェェェ〜〜っ、春乃妹を見な!今耳の中に、わたしのスタンド「恋人」が入った!脳へ向かっているッ!動くんじゃねーっ承太郎ッ!」

ダンはナイフを取り出し、春乃妹の首に腕を回してナイフを突き付けた。

「やれやれだ…。いいだろう、突いてみろッ。」
「おい!わからねーのかッ!動くなといったは…、はず…、はず…、え…、え!?」
『…刺さないの…?』
「…か…、からだが動かない…なっ、なぜ〜?なっなんだこの巻きついているものは!?」

恋人の体には、花京院の法皇の緑の触手が結びついていた。

「わっ…、ゆるしてくださーいッ、」
「ゆるしはてめーが殺したエンヤ婆にこいな…。おれたちははじめっからてめーをゆるす気はないのさ。」
「ディ…、ディオから、前金をもらってる…。そっ、それをやるよ、」
「やれやれ、てめー正真正銘の史上最低な男だぜ…。てめーのつけは、金では払えねーぜッ!オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラーッ!」

承太郎のオラオラで吹き飛んだダン。承太郎は、手帳にひっそりと書いていた、ダンへのツケの欄に名前を書きたした。

「つけの、領収書だぜ。」

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