衝撃
――平和島静雄君と、折原臨也君。正直2年たった今では2人の顔は曖昧なのだが、よく喧嘩をするということで私は友達とよく避難していた。(校庭とか廊下とか)
それにたまに加わるのが岸谷新羅君。彼はなんともいえない…独特な雰囲気がある。だから、あの2人に馴染むのもわかるのだが、その輪に門田君が入っていた時は唖然とした。まあ、門田君、ちょっと嫌そうな顔してたけど。
――私が高校時代を思い出すのには理由があった。
「――ねぇ、花子ちゃんだよね」
「はい…?」
花の手入れをしていれば、切れ長の瞳が私をとらえていた。
「覚えてる?」
「………、折原…君?」
「そう。覚えてるんだ」
そういって、折原君は――高校の時と変わらない憎たらしい笑みを浮かべた。…といっても、私は折原君とは知り合いだとかそういった関係ではまったくない。むしろ、一言かわしたことあるかないかくらいの仲なのである。
「……。覚えてるけど…どうしたの……?」
私何かしたかなあ。ぼんやりとそんなことを考えながら小首をかしげれば、彼はニッコリと爽やかな笑みを浮かべて、
「俺と付き合わない?」
とさらりといってのけた。
(え、何いってるのこの人。)