「ねぇ、今度はそっちのアイスくんない?」


「………」


「……さっきの俺みたいにスプーンですくってあーんってしてくれるんじゃないの?」


「何で私が……」


「俺もしたんだから、今度は花子もしてよ」


いや、さっきのは明らかに無理矢理だろ。顔を掴んで無理矢理口にいれたのはどこのどいつだ。




「……もしかして、花子ってキスしたことなかった?」


「………」


「あ、図星だった?あははー、じゃあ俺が初チューの相手?」


「ち、違う!間接キスはチューに入らない!カウントしない!」


「残念だけど入るんじゃないの?間接的でもチューはチューだ。認めたくないなら花子の勝手にすればいいけどね」


そういって、にやにやしながらこっちの反応を窺っている臨也の口にアイスをのせたスプーンをつっこんでやる。

臨也は驚いたように少し目を見開いたが、すぐに切れ長の瞳に戻して、「ストロベリー味もなかなかだ」なんて言いながら満足そうに笑った。











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