プロローグ

何故人は失ったものを求めるのだろうか、何故失う前に大切だと気が付かないのだろうか、それはきっと当たり前になっているからだろう。当り前のようにそこにあり当り前のようにほほ笑みかけてくれる。だから人は気がつかない
 これはそんなお話。きっと、最後はハッピーエンド



 夕焼けに壁の白が染まり窓から流れる風が髪を揺らす。高木真理はいつも通りに廊下を進み部室へと向かっていた。
「ねえ、おまじない知ってる?」
不意に後ろから声、彼女はそっと振り向けばバケツ頭
「おまじない?」
「そう、おまじない。願いが叶うおまじない。」
「はあ...」
「その方法はね、」

 ふらふらと高木真理は部室へと向かう途中ふと先程のことを思い出した。
何故あんなバケツを被った学生がいるのか、何故話の途中で疑問に思わなかったのか、何故話終わるとすぐに居なくなってしまったのか
「うおー!!!佐藤くんパース!」
「ちょ、ちょっと神凪ちゃんやめて!!」
騒がしい部員の声に先程までの疑問は消え失せ連中(主に神凪創)をどう叱るか、それに切り替わる
 
 本日もオカルト部は平和である
 まだ、平和である

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テーマ「人外ファンタジー」
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