ゲームセンター編・上

(会話メイン)


こんにちは、サブちゃんです。

松平公から今すぐ本庁来い三秒以内に、という理不尽な命令を受けてやってきて見れば。
机にファイルやら書類が詰んであるというのに、ソファーに寝転んで携帯をいじっている上司。
どうやらサボり癖のついてきた警視総監―――周藤舞を叱れという話のようだ。



「やあ佐々木君。松平君に言われたのかな」

「分かっているならとっとと仕事して下さい。エリートは忙しいんですよ」

「飽きたんだよね。ね、遊びに行かない?」

「総監、人の話聞いていますか」




じゃあお出かけだ!とまた人の話をスルーして、クローゼットから白い隊服を出す。
・・・見廻組の制服?




「じゃじゃーん。これで佐々木君とお揃い〜」

「ぶっ飛ばしますよ」

「ええ?何が駄目なの」

「全てにおいて否定させて頂きます。仕事して下さい」

「じゃあこれはまた今度だなぁ・・・あ、帰っていいよ。松平君にはちゃんと言っとくから」

「貴女のせいで呼ばれたんですよ」

「佐々木君なら言うこと聞くと思ったんだろうねぇ。甘いねぇ」

「いい加減にして下さい。総監もエリートなんですからあまり我儘は、」

「佐々木君、そういえばゲームセンターって行ったことある?」

「一回だけ殴らせて下さい。痛くしませんから」



「・・・仕事して下さい」

「なんだかんだ言いつつ連れてきてくれる佐々木君が大好きだよ」

「私も大好きですよ総監(棒読み)」

「おお、これがクレーンゲーム!100円・・・あっ財布忘れた。佐々木君100円貸して」

「エリートは小銭なんて持ち歩きません。1万円あげますからご自分で崩してきて下さい」

「はいはーい」



「全部100円にしたんですか。両手いっぱいに100円って馬鹿なんですか」

「いや、せっかくだから使いきろうと思って。持つの大変だったんだよ」

「どうして呼ばなかったんですか・・・私が持ちますから遊んでて下さい。これが終わったら帰りますよ」

「はいはーい」



「総監、今何回目ですか」

「数えてない。・・・何これ、全然取れないよ?下の穴から入って自分の手で取ったほうが早いんだけど」

「逮捕しますよ。・・・代わって下さい」

「あの白いうさぎがいい」



「お・・・おお!一発で取れた!佐々木君プロなの?」

「エリートですから。どうぞ」

「うわああ可愛い!すごいふわふわしてる!ありがとう佐々木君、大好き!」

「・・・・・・・・・、はい」

「じゃあ次はあれ!太鼓の達人!」

「約束が違います」

「1万円使い切るまではいいでしょ。一緒に遊ぼう。あ、残りの小銭全部ポケットに入れちゃお」

「ポケットが凄いことになってますね」

「気にしない気にしない!えーっと・・・とりあえず難易度はふつう、で・・・何やってんの?」

「ふつうじゃ満足できないのでおにでやります。曲は総監が選んで下さい」

「・・・プロなの?」

「エリートです」



「腕疲れた!佐々木君すごかったね。私も練習しようかな」

「仕事して下さい」

「じゃあ次は何にしよっかなー。お、あれは?何?一人か二人で遊ぶの?」

「スルーしないで下さい傷付きます。・・・クイズゲームですね」

「これにする!佐々木君、隣座って」

「・・・失礼します」

「よく分かんないけど佐々木君居るなら安心できるし、何でもいいか・・・お?始まったのこれ?」



"婚姻届を出した日に離婚届を出してもよい。○か?か"

「え?いきなりこういうのくるの?助けてエリート君」

「・・・確か○です」

「おお、正解!なに、昔酒の勢いとかでやったことあるの?」

「殴りますよ」


"大人気アイドル、寺門通といえば?  ー ロ マ ネ サ ク ン"

「これっ!あれ!ネクロマンサー!!」

「総監、音声認識ではないので入力して下さい。あとは椅子がガタガタするから大人しく座って下さい」


"消火器のラベルで普通火災を表す色は?   赤、黒、青、白"

「・・・何ともいえないところを突いてくる問題ですね」

「白!」

「さすがです総監」

「この間消火器で遊んでたときに見た」

「その話、後で詳しく聞かせて下さい」




どうしようもない上司
(もうちょっとだけ続くんじゃ!)
(誰に言ってるんですか)

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