そろそろ、秋も終わって冬になる時期

寒さが身にしみる。

「ねえみてみて!そろそろ寒くなるし…と思ってマフラー編んでみたんだよ!」

「へぇ。手編みですか」

不器用だと言っていたのに…きっと苦労したでしょう。
よくよく見るとところどころ網目がぐちゃぐちゃだった。

「何笑ってるの?もしかして、下手くそだと思った?」
「いえ…あなたらしくて素敵ですよ」

お礼をいって受け取り、試しに巻いてみた

「ずいぶん長いのですね」
「あっ本当だ。ごめんね」

普通に巻いてみたが、かなりの長さだった。
余った部分が床につきそうなくらい

「これじゃあ、使えないね。ごめんね…返して?」

彼女が申し訳なさそうに言った。

「……駄目ですよ。せっかく貴方が私のために編んでくれたんですから。」
「…でも…」
「ほら、こうすればいいじゃないですか」

しょんぼり項垂れる彼女をそっとこちらに引き寄せる。

「あ…」
「ほら、どうですか?」

そして、余っていたマフラーを首に巻いてやる。

「あったかい!」
「それはよかったです」

貰ったマフラーはお世辞にも上手くなく。
下手くそと言ってしまっても良いくらい…でも

「貴方が不器用でよかった」
「??」
「そのおかげで、こんなにも温かい」
「!…そうだね…失敗しちゃったけどよかった!不器用で何もできないけど、この不器用さもたまには役に立つね!」
「そうですね」
「ちょっと!認めるの!?」




不器用で下手くそだけど、温かさと幸せは二倍だった



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久々に更新!
リア充爆発しろ!っていいたくなるのを目指しました(笑)





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