それは演技
わかってるんだ、忙しいのは。
「はぁ…」
でも寂しいものは寂しい。
寂しくて、カミュが出てる雑誌だのテレビ番組だのを片っ端から見てるけど…寂しい。
というか、画面の向こうのカミュは嫌いだ。
誰にでも紳士で優しくて…
「嫉妬か…」
なんだかこのままうだうだしていても気分が暗くなりそうだったので、テレビでもつけて気分を紛らわそうとしてみた。
「……!」
しかし、逆効果。
その時間帯はカミュが出ていた恋愛ドラマの時間だった。
「……あー…」
キスシーン…
しかもなんて情熱的なっ
思わずテレビを消した。
カミュってなんであんなに演技が上手いんだろう…。みていてドキドキする。
それより相手の女優さん綺麗だったなぁ…
そういえばあるよね?
こういうドラマきっかけにして恋愛に発展して…
「…もう寝よう…」
ベッドに移動するのもだるくて、そのままソファーに寝転がった。
***
『…い…………おい!』
「!」
気持ち良く寝ていたところ、耳元のおおきなこえでたたきおこされた。
「な…に?」
「何がなに?だ…。俺だ」
「……カミュ?!」
夢?
「カミュだ…」
なんだか顔をみたら目頭が熱くなってきてしまった。
「…おい?!なんだどうした。帰ってきてみたらこんなだらしのない場所で寝ているし、俺の顔を見て泣きだすし…なんなんだ貴様」
ぶつくさ文句をいいながらも涙を拭ってくれるカミュは優しいと思う。
「だって…来ると思わないじゃん」
「…ちゃんとメールした」
「えっ、見てなかった」
「…はぁ…」
カミュは呆れがおでため息をつくと、起き上がった私の隣にそっとこしかけた。
「しかし、どうしたんだ名前。貴様、いつもこの時間なら起きているだろ?それがこんな時間に…しかもこんなところで」
「…だって…」
「?」
「寂しかったんだもん。ずっと会えなくて…。それなのにテレビつけたら…カミュがドラマで綺麗な女優さんとキ…キスしててさ…」
私が言うと、カミュはさらに呆れたような顔になる。
「馬鹿なのか?」
「ばっ……!」
「あれは演技だぞ」
そんな見下した顔で見ないで!
知ってるよ!
「わ…わかってるよ…でも……んんっ!」
それでも何か言おうとする私の言葉をさえぎるようにカミュは乱暴に唇を塞いできた。
「…すまなかった…構ってやれなくて」
「…っ…カミュ…」
そして、そのまま腕に抱き締められた。
なんだか幸せな気分
「…これで、満足か」
「ん?」
ついでに甘い台詞でも来のかなと少し期待してた私が馬鹿だった。
そうだ、本物のカミュがそんな台詞言うわけがない!
「だいたい貴様、おこがましいにもほどがある。この俺が惚れていると言うのにそれを疑って心配するだと?」
「……そう…だね」
「それとも、他の女のように優しく甘い台詞をはいて優しくしていた方がよかったのか…」
「!うぅん、そんなことないっ!今のカミュが好き!」
よく考えてみたらそうだ。
カミュのこんな姿を見られるのは私だけなんだ。
「…そういうことだ。構ってやれなかった俺も悪いが…疑ったりなんかすることはないからな。あぁ、次そんなバカなことを考えたら…ただではすまないような罰をかんがえておくからな」
「!」
恋人がアイドルだといろいろと苦労が絶えません
―――――――
女優さんに嫉妬ありだと思う!
で、その相手女優さんと熱愛疑惑と化されてドロドロs(ry
そういうのおいしいとおもいます!ww
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