幸せの存在



私は好きだ。
彼の手が。
大きな手のひらも、しなやかで綺麗な指も全部。

「真斗の手って、魔法の手だと思うの」

「魔法の手…?」

私が言うと真斗は不思議そうな顔でこちらを見た。

「だって、なんでもできるから。」

綺麗なピアノも奏でられる、裁縫だって料理だってできるし、辛い時は慰めてくれるし…と私がひとつひとつあげると困ったような照れたような表情で笑った。

「だから、魔法の手。幸せの魔法をかけてくれる魔法の手!」

「そうか…でも、きっとお前専用だろうな」

「そうなの?」

「あぁ。俺はお前を幸せにすることしか考えてないからな」

その言葉に、とても嬉しい気持ちになる。

「じゃあ、私も真斗を幸せにしないと。どうしたらいいかな」

わからなくて、うーんと考えこんだら真斗がぎゅっと抱きしめてきた。

「お前は何もしなくていい。その代わり俺から離れるなよ?」

「それだけでいいの?」

「俺は、お前がいるだけで幸せだ。それに、俺は好きでやっているだけだからあまり気にしなくてもいいんだ」

「えー。わかった。何も出来ないけど、絶対そばから離れないね!一生ついてく!」

「それは遠回しのプロポーズか?」

「!」

勢いで言ってしまったけど、なんて大胆なことを言ったんだと恥ずかしくなる。
一生って…


…でも、それも悪くないかな。

「一生幸せにしてあげる!」

「それは俺のセリフな気がするが…まぁいいか」


とても幸せな気分に浸った昼下がり





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リア充爆発しろ!といいたくなる仕上がりになった気が…する!


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