「そんなに感じて…あなたはしょうがない人ですね」
止めてください変な瞳で俺を、見ないで下さいと幾度となく否定的な声を出すが、彫師は、ペタペタと態とらしく触り続け酷く手荒に刃を皮膚から肉へと押し込めてきた。
「んっ、あ…」
自分の体内にまで到達してくる刃に少しの快感と恐怖を抱いて居たのは、事実だった。もう嫌だ嫌だと思う反面、もっとたくさん刃を突き入れて欲しいとさえ思ってしまう。貫通していくあの感覚が忘れられないほど気持ちを高揚させた。
「ああ、そんなに動かないで下さい。間違って躯全体に傷を付けてしまいますから」
ああ、もっとやって下さい…