「馬鹿だねえ。」
空を眺めていた自分の背後から、緩い声が聞こえる。それも全て、罵声ばかりだ。
「本当に、可哀想な頭」
「殺してあげたいけど、馬鹿は死んでも治らないって言うからなあ」
とか、その他諸々言ってくる。
「いーざーやーくーん?」
何故、此処に居るのかと聞きたい処だが、まずは先程から言われている罵声のことを怒るべきだよなと考え、
「手前、喧嘩でも打ってるのかよっ」
今にもぶちギレそうな表情をすれば、
「やだなあ、静ちゃん。俺は、人間を愛してるんだから。しかもだよ、仮にも恋人に値する人に喧嘩なんて売らないし、暴力嫌いだし。」
本当に、人間を愛しているのかと、疑いたくなるような嫌味な言い方と実の恋人(恥ずかしいな、何か。)に向かって仮にもとは何だ!そんなことを考えていれば、
「しーずちゃん、そんな弱い頭で何を考えても無駄だと思うけど」
「誰の行為でこんなに考えていると思ってんだよ」
「んー、俺の行為?」
嬉しそうに話す折原を見て、無性に腹が立ったのは間違いなく気のせいではないだろう。
だから、
ガンッ…バッシャアン
「マジで痛いよ、!」
本気で痛そうな言い方をする折原を見て、
「そりゃ、自動販売機を投げられれば、痛いはずだろ、馬鹿か」
先程の罵声発言の仕返しをするべくしたのだが、
チュッとリップ音を立ててキスをしてきた。
「んっ、何をすんだ!」
「だって、静ちゃんが勝ったぜって顔するんだもん。」
嗚呼、意味わからない。
誰がって?臨也が 。
馬鹿分からない死ね/0203