咥内痛感快楽と | ナノ

自分の咥内を犯している臨也の指が嫌いじゃなかった。それは、毎度強要されるからかもしれないが。
幾度となく繰り返されているこの行為は一体何なのだろうか、それを抵抗せずに、されているのは何故なのだろうか。こんなことを考えていても何も始まらないことくらいは理解している筈なのに、この疑問が頭の中から離れなかった。
臨也の奴と2人で話し合えばどうにかなる疑問なのかとは思ってみても臨也と2人だけで怒らずに話せるのかが一番の難関だった。別にこの関係を終わりにさせてもらっても何の問題もない。まだ、存続させるようになろうが、どうでも良いのだろう。何なら、好きになってみればと言われたなら断固として拒否をするのも何の問題でもない。
とりあえず、今の自分が何をしたいのかと考えては見るものの別に良い答えは浮かんでは来なかった。
人はある時期になると不安定になるというがこれがそうなのかとも考えるが、多分違う。思春期なんてとうに過ぎたしな。
相手が相手以上、何も憶測が出来ない、したくもない。ああ、こんなことを考えている間に臨也がジーパンのチャックを開ける。

「、ちょっと…待てよ!」

停止の発言をすれば、何、良いところなのにと明らかに読み取れる表情をしてきた。こんな臨也の顔を見たのは初めてかもしれないな。俺が黙ったことに肯定だと思ったのか、臨也は自身をジーパンからはみ出たせていた。

「、口ではしねえって約束だっただろ?手前忘れたのか」

ドスの効いた声で怒れば、ああ!と今思い出したような顔をされた。

「いや、静ちゃんの場合は、痛みすらも快感に変えられるから何も心配はする必要ないと思うよ。それにさ、嫌がる人間を無理矢理するのも案外面白いことだと思うんだよね、だから大丈夫」

臨也の言動に怒りが募っていくことがわかる。今の俺は、至って冷静だ。

「おい、面白えと感じるのは、手前だけじゃねえか。しかもだ、この痛みを快感に変えられる人間がいた、っんむ」

自分が話している最中に、キスをするな。口を塞ぐ手段ならたくさんあるだろうによ、 あ、手前。今、俺が痛いから止めろというのに、おもいっきり舌で抉ってるよな。ふざけんな、口内炎をなめるなっ

「あはは、喧嘩人形も、所詮は人の子だよね。口内炎ごときでさ、まあ痛いのはわかるけど、」

やっと口から舌を抜いたかと思えば、嫌味口調で言葉を放つノミ蟲を殺したいと心から思った。手前に口内炎の痛さがわかってたまるか。こいつは、なったやつにこそわかる痛みなんだよ。ふざけるな、殺す。

「あ、痛がってるところ悪いんだけどね。俺自身もう我慢出来ないみたいでさ、フェラしてくれない?」

臨也の顔に惚れている奴が聞いたら迷わずに「はい」と言うのだろうが、俺はそんな馬鹿な人間じゃねえ。こいつは、自分に跪いている人間の姿を見てえだけなんだ、一瞬でも人間が寄りすがる、崇拝する神様によ。人間で楽しんでいる手前には、何があっても従わねえ、例え自分の命をかけることが起きようともな。なんてらしくねえことをひたすら考えていると、いつの間にか臨也の奴が自身を出してきて、自分の咥内に挿れられた。急にやるんじゃねえ、気持ち悪くなんだよ、あ、っう…口内炎に当たってるしよ。そんなに、痛くはねえなとか思ってたのによ。そういえば、歯磨きでさえ痛いよな。あんな細いくせに。臨也の奴は何を張り切ってんのか知らねえが、激しく自身を出し入れしてくるしよ、

「てえ、よっあ…ふ」

痛いし気持ち悪いし、精液が不味いしで、本当に苛々してくる。びちゃびちゃと聴覚までもが犯されていく感覚も生まれてとてつもなく、目の前にいる相手を殴りたくなる。そんな中、自分の下半身からもようやく興奮し出したのかズボンがキツくなってきていた。こんな状況でも臨也が言っていた通りに快楽に溺れてしまった自分の身体を呪いたくなった。

「んっ、もう出、る 」

びゅっどびゅっ、臨也の精液が咥内に飛び散る。液体なだけあって口内炎に酷く沁みる。レモン汁よりも酷いかもしれねえと思った。とどめと言いたいのかはよくわからねえが、自身のかりでもって、口に出来た膨らみを叩かれるように動かされた。

「あっ、今の顔凄い良かったよ、」


咥内痛感快楽と/0517
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