最低最悪愛しさあまり | ナノ

※すべて傲慢な欲心だよの続きです、単体でも読めます




静ちゃんを自分のモノにすることが出来た。あ、暴力だとか薬だとかの手を使ったわけじゃないよ、静ちゃんには、人を信用してしまう可愛いくて馬鹿なところがあるからそこを狙っただけの話だから。そんなことを分かっていれば、静ちゃんを隔離したい場所に持っていけるんだよね。あ、卑怯だと言われようが関係ないから、持っていくというのは失礼なら、言葉を言い換えて、連れていったんだよ。
そして、

ああ、愛しの奴が今

俺の前で寝ている。騙されたとも気付かずにすやすやと心地好い寝息をたてながら。以前の俺なら直ぐ様、息の根を止めていただろうけどね。まあ、静ちゃんを殺したい気分になったらさ、いくら静ちゃんとはいえ殴り、蹴られ続けたら死にそうだし、実問題死なないかもしれないけどさ、それをするよ、まあ生かすのも殺すのも俺次第ってこと。その状況に静ちゃんがキレたって、この部屋には俺が自らの足で買ってきた道具があちらこちらに散らばってる。命の危険なときはここにある鞭やドリルでどうにか対応できるだろうし、俺の命は…まあ、安全だろうね。
さてさて、静ちゃんをどうしようか。静ちゃんが俺に従順なところも見たいんだけど、それより、口では抵抗しながらも身体は、俺を欲して、よがっている欲望に忠実な静ちゃんが見たいよね。どうせ、何だかんだ言っても所詮は人間なんだからさ、欲望あっての人間だよねえ、
ほら、目を覚ませよ。瞼を開けて早く俺をさ、
俺を静ちゃんの眼球に映してよ、 ねえ。

「い、いざ…や、?」

思いはこんな容易に伝わるのか、そんなことを思いながら、静ちゃんに、おはようと声を掛けた。
静ちゃんはと言えば、何で手前がいやがる…というかこの部屋は何だ。とか俺が求めていた言葉を吐いていた。あーあ、やっぱり真の馬鹿だよこいつ。口に出してやろうかと思ったが怒らせても自分に利益はないので心の中だけに留める。
本当に面倒な奴だよね、何で怒るのかがさっぱり理解出来ない。多分、俺に何をされても嫌なんだろうけどさ。

「あのさあ、静ちゃん。」
「んだよ、ていうか顔が近え、寄んな!」

黙っていれば優しく犯してやるのに、何て言っても顔は普通に良いんだからさ静ちゃんは。それでも抵抗するのが静ちゃんだと解っている分、この状況を楽しまずにはいられなかった。ああ、何て可愛いんだろうか、この白い肌や子供のように柔らかい肌触り。透き通るような瞳の色合いとこの状況に戸惑いを隠せていない不安気に揺れる瞳。綺麗な胴と足の割合、全てが自分の性欲対象になってしまう。こんなことを誰が望んだことだろう。誰も望んではいない気がする。居るかは解らない神様にさえこの状態は望んでいないことだと思う。それでも、自分は居るかも解らない神様に謝罪なんてしないし、罪悪感さえも持っていない。
まあ、それが俺。折原 臨也の生き方かな。だから、欲しいものは手に入れる。静ちゃんという生き物でさえも手に入れる。
この状況は自分で望んで作ったもの。

「や、やめろ。…なみ、だを…流してえ、のは…れだ」

自分の下で途切れ途切れに喋る静ちゃんは今、俺の足によって膨らみ主張し続けている自身を踏まれている。それにしても俺が涙を流してる?俺と君しかいないこの空間で、それは無いな静ちゃん。どちらかと言えば、現在泣きそうな顔をしている静ちゃんは泣いてるとは言わないのかよ。

「あはは、誰が泣いてるって?俺は、子供の頃から泣いたことなんて数えるくらいしかないけど…?」

そうだよ、俺は自分がしたいことを実行しているだけだ。悲しむことなんてない。それでも、静ちゃんのこの姿は、

「、おい。ノミ蟲、泣き止まねえと殺す」

泣いていた。俺がじゃないけど、多分俺の心がひくひくと泣いていた。
そうだよね、静ちゃんを無理矢理自分のモノにするよりも、じわじわと時間を掛けて自分から俺の元に来るようにした方が楽しみだよねえ。

(別に、静ちゃんに心から好きだと…愛して欲しいと思った訳じゃないから)

(ノミ蟲の泣きそうな顔が腹立つ。この状況の場合、普通は俺が泣くところじゃねえのか?まあ、いっかとにかく殺す!)

俺からは逃げられない。だって、君は…

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