俺の話を聞け | ナノ

※ほとんど臨也の一人語りです、静ちゃんが出てきません。新羅が出てきます。



大切な大切なことを話すよ。聞き逃さないように注意してね。それでは、話そうか


「俺は静ちゃんが嫌いだ、心の底から嫌っている…筈だ。それなのに、嫌いな奴のことを観察するなんて、とか思う人間は沢山居る筈だ。だけど、観察がしたいんだよねえ、例えばの話だけど。
俺が唯一嫌っている人間に多少の興味が沸くだろう?だがまあ、俺には興味という言葉なんかあいつに寄せていない。寧ろ無だよ。
でも、静ちゃんの生態には興味というよりも引き寄せられる。
俺自身に無いものを兼ね備えているから引き寄せられるのかもしれないけど。人間じゃない何か。そう宇宙人とか妖精とか幽霊だとかのアブノーマル系の属性だと考えるね、俺は。
だって、そうだろう?銃も効かないナイフなんて無意味。薬だって、効かない筈だ。そうすれば、突っ込んで殺すとかしか考えられない。
まあ、静ちゃんの尻の穴に俺のを入れると考えるだけで気持ちが悪いよ、全く。
ああ、話が逸れたね。まあ、完結に述べると何だかんだ言って気にしちゃってるんだよね、静ちゃんを。うーんと、女子やら男子の恋関連の気になるんじゃなくてだから。はい、何か言いたいことあるかな?」


「うん、どうだって良いことだよね、まあ僕とセルティの関係を表すなら相思相愛だけどね。前から言いたかったことを今言わせて貰うとね、臨也は静雄のことが好きなんだからさ、それを恋愛感情と呼んでみれば良いんじゃない。臨也が他人にそこまでの興味なんて持たないでしょ、どう考えても正真正銘の恋だと、僕は考えるけどどうだい?」

大切な話があると新羅の来た。まあ、その大切な話というのが、静ちゃんのことなんだけど。
それにしても、新羅が言った通り、恋愛並みの執着を静ちゃんに抱いているのは悔しいが本当のこと。
まあ、自分自身が認めていない感情ならそんなの無いもの同然なんだけどさあ、静ちゃんに本気の恋をしているのは世界で俺だけな気がするんだよね。
それって、俺が大嫌いな静ちゃんにとってみれば屈辱でしかないよね。あーあ、俺にとっても嬉しい、静ちゃんも屈辱出来る。
新羅じゃないけど、一石二鳥ってこういうことだよねえ。これ程までの満足感と静ちゃんに対する俺流の殺し方。ああ、なんて愉しい、アハハハハハハ!

「そんなことはどうでも良いから早く家から出ていってくれない?僕のセルティが怯えていて可哀想だ…あ、怯えてぶるぶるする姿は可愛らしくて見ていたんだけどね、やるなら僕とのベッグハアッ!…痛いよ、セルティ。」

本当に、新羅は変態だなと思うよ、俺よりも。俺だって少しくらいは変態だという自覚はある。
だけど、新羅には劣るということが今、理解できた。うん、気持ち悪いなあ。

「じゃあ、新羅にも手伝って貰うよ。静ちゃんに効きそうな筋弛緩剤とか無いかな?」

「何で、俺が手伝わなくちゃいけないのかな、臨也。」

「最初に言ったのは、新羅からだろ、だからに決まってるんだよ。」

「君の無茶振りには本当に飽き飽きするよ…」

文句を言いながらも筋弛緩剤を用意してくれている新羅は本当に良い闇医者だと思う、そして一番性格が悪い奴だとも思うよ。
まあ、良い友人を持ったなあとは思うけどね。


さあ、待っててよ。
しーずちゃん!


俺の話しを聞け/0415
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