理解発信好き | ナノ

※ぬるい裏有り



最近、何が現実なのかとか、どれが非現実的なのかとかもう、良く分からなくなっていた。
今の、俺の状況は非現実なのか、それとも現実なのか。
竜ヶ峰帝人から言わせて見れば、日常か非日常かなのだろうが。
本当に、この状況は、どっちなんだろうな。まあ、そんなことはどうでも良い。
早く、臨也に会いたい。殺し合いじゃなくて、ただ普通に会いたい。
そう思っていたのは、2時間程くらい前の話であって、今は自分の家で臨也と身体を合わせている。

「んあっ…ひやぁ、!」
臨也と会ってから、2ヶ月くらいした頃からだったか、この関係を始めたのは。
最初は、只の性欲処理の相手。まあ、セフレと言ったところだろうが。
女とするのは、後々面倒だし。俺が抱くと壊れてしまう、これが嫌だったんだよな。
だが、高校生で欲が溜まるに溜まる年頃だった訳で、臨也とセックスをしたんだよな。
そしたら、これなら壊れないよ。とか言いやがって、俺が下になったと。こんな訳なんだよ。
それが、何年間も続けば、自分の中では最早、日常、現実になっている訳で。
他人から見られたときのことなど、そんなもの考えてこなかった。
臨也は、欲を出し合う女くらい、捕まえられるのになと思ったが、それは聞かないことにしている。
それと、俺達には、ルールがある。
一つ、キスはしない。二つ、互いに干渉しない。三つ、普段は何時も通りに。以前までは、もう一つあった。
名前を呼び合わない、と。これは、酔った勢いでヤッたため、両者共が名前で呼び合ってしまったからルールから除外された。

「しーずちゃん…大丈夫?、何か焦点が定まってないけど、」

臨也は、普段嫌いなやつだ。
互いに、憎みあって殺そうとしている間柄だ。
なのに、人の身体を心配してくれる辺り、臨也は俺のことをそこまで嫌いじゃないみたいだ。なんて、在る訳ないことを想像してみる。
おいおい、これじゃあ俺があいつのこと好き見てえじゃねえか。いや、それはない。絶対ない!

「んあ、、大丈夫だ。…臨、也ぁ今日は激しく、しろ…」

俺の一言に、きょとんとした顔を一瞬してから、

「静ちゃんのいんらーん!…まあ良いけどさ。」

臨也はそう言って、俺を四つん這いにさせた。これは、好きじゃねえんだけどな。
だって、臨也に尻ん中を自ら見せてるみたいで、恥ずかしくなるんだよな。これだけは、何年やってもなれねえ気がする。

「うぅ…ふぁ、んっ 」
臨也の指が自分の尻の中に入る。
ずぶずぶと音がなり、異物を入らせないようにか、締め付けるようにひくひくと自分の奥へと指を導いていく。
「うわー、俺の指そんなに好き?」
余裕そうな臨也の声が聞こえる。実際に、余裕なんだろうけど。
「ふぁ…す、きぃ、好きだけ、ど。臨…のが、しい」
「えー、何言ってるか聞こえないよー?」

自分で恥ずかしい言葉を言っているのは分かっている。だけど、臨也は俺の全部を見ているから、今更、隠すことも無い。
だが、そんな恥ずかしい言葉を連呼することは難しい訳で、臨也を殺したいと本気で思ったのも事実。

「き、…こえてん、だろぉ!んやっ…ハア、」
「うん、そりゃーね。でも、静ちゃんの言葉から聞きたいなあ。可愛いしずちゃんの喘ぎ声で俺に強請って欲しいなー。」
本当に、腹がたつ。それでも、臨也が攻め続けるように指を前立腺のところに当ててくるから、理性も考える気力も失っていって、

「ふぁ…臨、也の…ソレ、俺ん中に…んぁ、いれ、ろ!!」
「りょーかい。次やるときは、ソレじゃなくて適切な言葉で言ってね。そいや!」
臨也の掛け声とともに、指が抜かれ、代わりに臨也のペニスが入ってくる。
慣らされていたためか、滑りが良く、綺麗に置くまで入った。

「や、っぱ…しずちゃんのな、かぁきもちーね!」
臨也の声が荒れているから俺の中が気持ちいのは本当なのだろう。何故だか、今日は嬉しい気持ちになる。
臨也が気持ちいと思ってくれている。俺も臨也のペニスが奥まで挿入されていて、すごく気持ちいい。
臨也と一つになれるからこの行為が好きだと、ここ最近では思うようになってしまっている。
もう重症なのだろうか、等と思うが、この気持ちを相手に言わないと決めているので、良いだろう。
別に、言わなくても辛くなんか無い。この関係が自分達には合っていると思うし。
もし、臨也に俺の気持ちが知られたら、この関係は無くなってしまうだろうし。それは、御免だしな。

ばんばんと、腰を打ち付ける音と、じゅぶぐちゅと結合部から鳴る音が聞こえる。
それだけで、幸せに思えてしまう。
「い、ぁや…い、っく、っ」
限界が近い俺は、呂律が回らない口調になっている。
「んっ、じゃ…一緒に、ねっ!」
一緒にという言葉がどれだけ俺を嬉しくさせてくれるか手前には分からねぇんだろな。
お前は俺のことをなんとも思っていないから。
「んあ…ふぁああああ!!」
先程よりも激しくなった臨也の行為に俺は果ててしまった。果てるときに、臨也の唇が俺の唇と重なったのは気のせいだろうな。
臨也。俺は、手前が好きだ。
手前は、俺のこと嫌いだろうがそんなのは知らない。
好きなんていう言葉は、まだ責任をとらなくても良い言葉だし、重たくも無い。誰にでも使うことのできる言葉だって、手前が前、言ってたよな。
だから、俺は言う。
「臨也が、好きだ。」
愛してるなんてことは、言わねえ。だから、好きという言葉くらいは言わせてくれ。


理解発信好き/0311
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