快調楽々愛してる | ナノ


苦しんでも悲しんでも、この気持ちが伝わることはないのか。
伝わらないのならこの気持ちはいらない。只彼奴を殺す気持ちがあれば良いだけ。そうだ、気づく前までの気持ちに戻れば良いだけのこと。

「やっほー静ちゃん。低能な頭で何の考え事?」

来やがった。何で手前は毎回池袋に来るんだ。新宿にずっと居ろよ。意味わかんねえ。何なんだ!

「あれー、静ちゃんの癖に無視?うざいなあ、そういうの」

ああ゛?一体手前はどんな気持ちを持って俺に話しかけて来てんだ。

「なあ、臨也。」

「どうしたの?静ちゃんらしくないなあそういうの」
俺だっていつまでも喧嘩売らねえし。寧ろ臨也以外にはあまり自分から喧嘩売ったことねえよ。

「好き、かもしんねえ」
言わないと決めていた。臨也と一生会わなくなるのは嫌だし。
だからと言ってこの気持ちを亡くすことは今の自分には出来なくて、

「…どうしたのさ、冗談は他の人に言ってよ。あーあ、俺も暇な訳じゃないから行くね、んじゃ」
おい、何だよ。冗談って、手前なら分かるだろ。俺が真面目に言ってること。

「い、臨也!」
今、話をしないと後で後悔しそうで、
「ほんと、今日の静ちゃんは何なの?」
心底面倒だという顔をしている臨也が目の前にいる。

「本当に好きなんだよ、!手前のこと殺してえとか早く死なねえかな、とか思う。だけどよ、俺以外の奴に手前が殺されるのだけは嫌なんだよ。そのことをもっと詳しく新羅の奴に話した。門田の奴にも話した。そんで、自分で気付いたんだよ。手前が好きだって…」
あー、ヤバい。俺、泣きそうだ。このまま気持ち悪い、ゲイかよ。なんて言われてもみろ、多分いや、絶対泣く。
「、っ…気付くの遅いよ。静ちゃん、」
は?彼奴は今なんと言った。気付くのが遅い、意味がわからねえ。
「臨也、どういう、んっ」
俺が全部言い終わるよりも早く臨也はキスをしてきた。
「だからさあ、俺なんてもっと前から気付いてた、新羅にもドタチンにも、!でも静ちゃんが同じ気持ちだとは限らないから…」
あ、臨也のこんな感情剥き出しの顔、初めて見た気がする。この顔を見たかったのかもしれない。

「ああ?嘘だろ。じゃあ新羅とか門田は知ってたのに何も話さなかったていうのか?…一発殴ってくる。」
「ちょ、待ってよ静ちゃん!今は、普通良いムードでいくところでしょ?それでイチャイチャして静ちゃんとは違う俺の高級マンションでセッ
「殴られたいのか、ノミ蟲。殺されてえか?まじで殺す!絶対殺す!」

何で俺、こんな奴を好きになっちまったんだろ。
人生の何を踏み間違えた。新羅からすれは、「臨也と会った時点からだよ。それと尋常じゃない力のせい」らしい。

「静ちゃん!」
「んだよ!」
「愛してる」
「っ、」

快調楽々愛してる/0222
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