詳細
私と薄桜鬼の出会いは、随分昔になります。
確かあれは、私が高校生の頃……なのでPS2版の薄桜鬼が発売されて間もない頃だったと思います。当時はフォレストページにて小説を公開していたのですが、その際に遊びに来てくださっている方からメールを頂きました。そこには「赤屍さんみたいな人が登場しているよ! 中の人も同じ!」というニュアンスの内容だったのと、薄桜鬼という乙女ゲーであることが記載されていました。
そうです、私が薄桜鬼を知るきっかけになったのは山南さんの存在があったからこそなんです。
今も昔も、変わらず奪還屋の黒衣の運び屋にゾッコンな私は、「バネさん(赤屍蔵人)みたいなキャラがいる!? しかも中の人(飛田さん)も一緒!? はぁぁ!?」という気持ちが強く、ゲームに興味を持ちました。
だがしかし、当時は据え置き型ゲーだったこともあってなかなかプレイする機会を得ることがなく……ただただ時だけが流れていったような気がします。

そんな中、移植が進み当時はDS版を購入したような気がします。(その後も、移植が続いて最終的にVita版のソフトを手元に置くことになった)
予備知識もなく、攻略サイトも見ないまま一番最初に攻略したのは、沖田総司でした。流れに乗って気付いたら彼を攻略したというわけです。我ながらビックリ。しかも、中の人が森久保さんで銀ちゃん(奪還屋の天野銀次)だったから尚更衝撃が凄まじかった……
攻略していく中、ちょいちょい登場していた風間千景というキャラが実は隠しキャラであることを知り次に攻略したいと思ったわけですが、彼の攻略をするには土方さんを攻略しないとルート解放されないことを知り、二番手で土方さんを攻略しました。
『薄桜鬼』……その名前の由来を知り、感動やら驚きやら、色んな気持ちがブワッと押し寄せてきたのが良い思い出です。
そして、満を持して風間千景という鬼と邂逅し、彼の考えや志、一族の頭領としての懐の大きさや世間を広く見据えた判断能力に驚かされました。
そこから、私は彼にハマっていったんだと思うんですね。派生作品をやるにつれて、彼のキャラが本当に残念な……いや、良い意味で面白い男であることも新しい発見だった気がします。
からかい要素が多いというのも、愛着が沸く良いきっかけになってくれたわけだしね。

そんな俺様暴君な婚活鬼が好きになって、同じ時を歩むように年月も時代も流れていき……そして昨日、十周年という節目の展示会に足を運んだわけです。
桜花の刻・羅刹の刻、共に音声ガイドは勿論カゲッちゃんを選び、同じガイド場面を何度も繰り返し聞きながら展示会をのんびりと堪能してきました。
新選組の屯所に転がり込んだところ、京都の町で邂逅した人たち、池田屋での葛藤や鬼たちとの出会い、時代の流れで別れを経験し、北へと向かう……
千鶴ちゃんに語るように、カゲッちゃんはその場面ごとの想いや初めて出会った頃の衝撃、そして新選組を追いかけていく中での彼らの生きざま。新選組という組織を外からずっと見ていた彼だからこそ、気付いた部分や気付かされた部分があったんじゃないのかなって思いました。

「奴らの行動は大義ではなく蛮勇なのだ」

音声ガイドの中で、一番印象に残った言葉がこれでした(セリフがあやふやなのでご了承くだされ)。確かに蛮勇だったかもしれない、でも彼らにとっては大儀だと信じて疑わなかった……特に池田屋での事件がそうだったんじゃないのかなって思いますね。一つの出来事を、一方通行の視点ではなく別角度から冷静に見て話をしてくれる存在というのは、個人的にとても大きなものなんじゃないのかなって痛感しました。
そして、忘れたくても忘れられない……函館での土方さんとカゲッちゃんの邂逅……あの場面は、本当に印象的で、暫く展示会場から動けなくなりました。
音声ガイドでも、やっぱり彼は土方さんの志や侍としての道を高く評価している印象だったな。

私がこの作品と出逢ってから、本当に約十年が経過しているわけですよ。ビックリですよね!
二次創作で手を付け始めた時期も考えると、ハマるのは必然だったのかもしれません。カゲッちゃんにハマるのも同様にね。

新しいキャラも加わり、新選組という組織を別の角度から見つめる存在も登場し、さらに深く『薄桜鬼』という作品を楽しんでいる私。
作品自体は真改で綺麗に収まっているのでこれ以上派生作品を出すのは難しいかと思うけれど、イベントやらコラボやらで彼らの新しい物語を垣間見れる機会というのはいくらかあるわけで、その登場にひっそりと楽しみにしていようと思う私なのだった。


そうそう、乙女ゲーって自己投影型の人が多い印象があります。
私の場合、ときメモGSとか初期でプレイしていた時期は完全に自己投影型でした。
ですが、多分薄桜鬼をきっかけに自己投影型ではなくなったような気がします。それが、二次創作にもよく表れているから面白いですね。
雪村千鶴、という確固たるヒロインが登場してから、彼女と攻略対象である新選組やカゲッちゃんたちの恋模様を見るのがとても楽しくなったような気がします。
私の場合は、ゲームプレイ時は完全に観客席に座っているような一般人みたいな立ち位置です。二次創作をする時は、メガホン片手に叫んでいる監督や脚本家のような立ち位置にいるような気がします。
各キャラが役者のような立場に立たせているからか、自分勝手に動き回ったり私に話しかけてきたりするんですよね。そうやって、勝手に動き回ってもらうには私自身がキャラ達のことを理解する必要があるわけで、ゲームをオールナイトで進ませてみたり、他の方が書く二次創作を読みまくってみたり……
そんなことの積み重ねの結果が、今このサイトに公開されている作品たちなんじゃないのかなって、ふと思う時があります。
比較的珍しい分類になるらしいので、今の私が持ち得る小説の流れや雰囲気を壊さないよう、今後ものんびりと執筆作業に取り組んでいきますよ〜!

長々と、ここまで読んでくださりありがとうございました!
今後ものんびりと、お付き合いして頂けますと幸いです♪
  
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