オッサン部屋 | ナノ
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▼ 煙と長月

おはようございます。ヘビースモーカー大佐。
先月の酷暑が嘘のように今や涼しげな虫の鳴き声が聞こえる季節となりましたね。今私は、今月からの実地訓練のために産まれて初めて自分が育った場所とは違う町へと来ています。こんなに賑やかな町は経験したことがなく、何もかもが物珍しくてつい自分の本分を忘れそうになりますが、ご心配なさらないでください!毎日しっかり海兵見習いとして頑張っていますよ!

そしてこの町に来た私がとても驚いてしまったことが何だかわかりますか??それはですね!あの白猟大佐がこの町にいらっしゃったことなんですよ!実地訓練初日にご挨拶に伺った時、思わずびっくりして声を上げてしまいました。白猟大佐は実力がかなりあるとお伺いしておりましたのに、どうして最弱の海にあるローグタウンにいらっしゃったのでしょうか??しかも、その大佐、私がお部屋に入った時石ころを積み上げて遊んでいたんです!私が部屋に入って目が合った途端に慌てて片付けていらっしゃいましたけれど!何だかなぁって思ってしまいかけましたが、精神統一のためだと言われたのですぐに納得ができました。大佐にまでなれば、一見遊びのような物でさえ鍛錬の一部となるんですね。私の考えが浅はかでした。
そんな白猟大佐は道を歩いている時小さな子供にアイスクリームをぶつけられていたんですけど、そのあと大人の対応をされていたのでそこにも感心しました。けれどそれを見ていた他の子供たちがシングルアイス片手に一気に白猟大佐へと群がって行った際にはさすがにキレて怒っていましたけれどね!たしぎ先輩と私は一緒になって笑ってしまいました。

ヘビースモーカー大佐は今どちらの町にいらっしゃるんでしょうか?
アイスクリームではなく、剣や銃がぶつけられるような土地でないことを望んでおります。

それでは失礼します。
ヘビースモーカー大佐。







そうでした!ひとつ教えていただきたいことがありました!
この度、実地訓練先について悩んでいた際にローグタウンへと希望を出せばいいとアドバイスしてくださった方にお礼を言いたかったんです!
ヘビースモーカー大佐からのお手紙はご期待できないという事はわかっておりますが、もしも私へお手紙を書くお時間があり、尚且つこの方のお名前をご存じであればぜひ教えていただきたいのです。私はこの人のお陰で今楽しく訓練ができているみたいなものですから!
その人はヘビースモーカー大佐と同じく階級が大佐でいらして、ピンクの髪をしたとても美人な女性でした。檻の能力を持っていらっしゃるみたいです。その方は学校の食堂に突然現れて、私の目の前に座って笑顔で話しかけてきてくださったのですけれど、私はあまりにもその方がきれいなのでどぎまぎしてしまい、うまく受け答えができませんでした。
ちなみにその人もヘビースモーカー大佐や白猟大佐同様愛煙家らしく、禁煙席側でかなり苛々されていましたね。…どうして白猟大佐と同じくこちら側の席へとやってきたのでしょうか??何かそういう罰ゲームでも大佐同士の間で流行っているんですか??

それでは今度こそ、本当に失礼します。



――

「もしもし…。ヒナ、テメェ勝手に何やってんだよコソコソと」
『あーらバレた?あなたに会いたいって言ってたようだからちょこっと実地先のアドバイスをしてあげただけよー。ヒナ親切♪』
「余計だ馬鹿が」
『あ!そういえばガープさんがその子から『偶然お孫さんに会いました』っていう手紙もらって喜んでいたわね。孫、その町にいるんじゃないの?ヒナ興味!』
「ハァアア!?おいおいおいおい。本当かよその話は。クソッ!ガープの野郎ォオオ!!!…ブツブツ(その孫取っ捕まえて処刑台に送ってやる…)」


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