▼ 鷹と翠と緑と幽霊姫@
ある日突然彼女と緑頭の剣士の口づけ現場を目撃した。
「…何をしている」
「あ、見られちゃった。あんたがロロノアに禁酒を言い渡すから口淋しいらしいよ？」
「お…お前！俺の言った事をそのまま言うんじゃねぇよ！」
「おい女。敵に接近された際の対処法は教えてやったであろう？相手を殺さずに最大限の苦痛を与えることのできる箇所も教えたはずだ。何故それを実行しない？」
「別に…。避ける必要もないと思って。それにロロノアは敵じゃないじゃん」
「…避ける必要がない、だと？」
「キスの一つくらいどうってことないでしょ？禁酒させられてる身にもなりなさいよかわいそうに。…どうしたの、そんな怖い顔して」
「お前という奴は…一体何を考えているのだ？こやつが口づけ一つで終わる輩だと思っているのか？その先を求められたらどうするというのだ」
「その先？何それ？」
「…」
「…は？おいお前…まさかと思うが…」
「ねえ！ミホーク！！その先って何よ！？あんたまだ私に教えてくれてない事があんの！！？？」
「おいおいおい。…何かしらズレた女だとは思っていたが…ここまでだとはな」
「ちょっとミホーク！黙ってないで何とか言いなさいよ！！あたし、またロロノアに負けたような気分じゃない！！」
「…」
「おい女。何なら俺が教えて……って！！ッガァア！！！痛ェエエエエエ！！何で刺すんだよ！！」
「…おいゴースト娘。コイツの手当てをしてやれ。…ロロノア、次の修行はその傷が癒えてからだ。そして覚悟しておけ」
「…お、おい！あたしに命令すんじゃねぇよ！そして限りなくコイツが気の毒だ！」
「ミホーク！聞いてるの！！？？無視しないでよ！」
「来い女。まずはお前に口づけの価値から教えてやる」
「キスに価値なんてあるの？」
「大いにある。…とりあえず黙ってこっちへ来い」
「畜生！痛ぇ！！何なんだよ！！」
「目障りだ消えろ。そしてお前はもう禁酒はしなくていい」
「だあああ！そう言うと思ったよ！ありがてぇがクソ痛ぇぞ畜生め！！」
「キスに価値があるって言うなら何であんた酔った時にあたしにキスしまくるのよ！？意味が分かんないじゃない！！」
「え！？」
「え！？」
…とりあえず、当面はこいつらと会いたくない。
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