オッサン部屋 | ナノ
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▼ 鷹と雛

ある日突然少女が重傷を負った。

「あの野郎…剣で挑んだのに銃を出してきた…卑怯だわ」
「戦いに卑怯も何もない。切っ先で銃弾を受け流せるくらいになれ」
「あんたみたいにやれるか!……負けちゃった…悔しい…」
「そうそれが敗北だ」
「…痛い…痛いよ…本当に痛い」
「苦痛に耐えられぬならいっそ止めを刺してやろう。このまま心臓を貫かれたいか?どうする」
「嫌よ、更に痛めつける気?その短剣を包帯に持ち替えやがれ」
「…そうだな。貴様が死ぬにはまだ早い」
「ああ…痛い…。今度は一突きで殺してやる、あのクソ野郎…」
「貴様は言葉づかいに「柔」が必要だな」
「何言ってんの、早く手当てしろや」

…とりあえず、当面こいつはまだ生きそうだった。




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